子羊の悩ましい日々 〜歓迎会〜-8
「あっひゃっひゃっひゃっひゃっ……!!」
切羽詰ったロイの声が響く。狂ったわけではなく、笑い声だ。
「あやや……んん……ああ……きゃん……いいのぉ……!」
後背位でよがっているのはワーフォックスだ。歳によって尻尾の数が増え、伝説では9本の尾を持つに至る者もいる。今ロイと交わっているワーフォックスは、まだ若く尻尾は3本だ。ただ、体型がかなり子供っぽく、ロイより若く見えるぐらいだ。
「の……うあひゃひゃひゃひゃ……!!」
しかし、その尻尾ひとつひとつはかなり立派なもので、この体位だとロイの前面をくすぐる形になる。身体を離したいが、残る2本の尻尾が器用にまとわりついてロイを離さない。
「あん……! あふ……ん……ん……ああ……!」
ぬぷぬぷと、小刻みに腰が動き少女の中を細かくえぐっていく。その感触に少女は愉悦の表情を浮かべる。
「あなたの……あたしと相性いいかも……このまま連れて帰りたいわ……」
しかし、くすぐりでそれどころではないロイはただ悶え続ける。
「もう……いけずぅ……あ……やん……でも……そこもいいかも……」
「きゃん……いい……いいよぅ……」
「私もぉ……ねえ、お願い〜」」
ほとんど同じ2人の声がロイの身体の上で悩ましげな声を上げる。
その姿は非常に特徴的だ。ロイと同じぐらいの年齢の美少女だが、背中がくっついているのだ。だが、それが正しい姿で、2人で1人の個体である。両面童女という、これまた希少種モンスターだ。当然秘所も2箇所あり、ロイは2人の(その表現も変だが)欲望に応えるために、なるべく早い間隔で交互に突き立てる。
ニュップ……ニュップ……ニュップ……ニュップ……
「ねえ……私にも早くぅ……」
ヌポッ……
愛液にまみれたモノを抜いて、もう1人の方に突き刺す。
ズチュ……チュプッ……チュプッ……チュプッ……
「もうちょっとしたらこっちにも入れてね……あん……早くぅ……」
「は、はい……」
疲れた声を出して、ロイは健気に頑張り続ける。
ロイのモノに、そのモノと同じぐらいの体長しかない妖精がまとわりつく。全身に何かの蜜をぬったあと、ロイのモノを身体をこすりつけるようにして愛撫する。
ニュルニュルニュルニュルニュルニュル
「これはこれで……なんか気持ちいいです……」
「うふふ、そうでしょ♪ 私も気持ちいいの……」
「私はウンディーネ」
「身体が水!? なんか変な感じなんですけど……!?」
「私はヤドカリ女」
「あ痛! 鋏で挟んでますって! 挟んで……!」
「私はスキュラ。腰から下のこの犬耳の6人の女の子も私の身体よ」
「か、勘弁して下さい……」
こんな感じで、半日の間歓迎会は続いたのであった。
全員ロイと交わり、満足したまま自分の住処へと帰っていく。
「じゃあね『子羊』くん、楽しかったわよー」
「プライベートで遊びに来てもいいのよ……」
「そうそう、どんなモンスターも『子羊』は襲わないから」
「娘たちが来たら、きちんと練習台になってね」
「今日の調子を見ていると安心ね。半日もずっとやり続けられるんだから」
めいめい好き勝手なことを言う。ロイは情けない表情で、これから訪れるであろう日々のことを考えると頭が痛くなるのであった。
「ソフィア司祭長……この『子羊』の任期ってどれぐらいですか?」
「とりあえず10年です」
その邪気のない笑顔は、ロイにとっては悪魔の微笑みそのものであった。
「じゅ、10年!?」
「はい。『子羊』の印は10年有効なので。ですが、『子羊』に値する器の持ち主は本当に限られていますので、10年後に適任者がいなかったらロイ司祭には再び続けてもらうことになると思います」
「はは……あはは……」
大広間に、虚ろなロイの笑い声がいつまでも響く。
そして、これがロイの悩ましい日々の始まりであった。