淫魔戦記 未緒&直人 3-13
『未緒を伊織の手から取り返す』
この目的が一致している直人と靄は、共同戦線を張っていた。
未緒が見つかり次第すぐに決裂する、あまりにももろい戦線だが。
すぐに加熱しそうになる頭を理性で押さえ込み、直人は市街地へ散らした神保家の裏に関わるもの達からの報告を自宅で待っている。
直人自身は常日頃から使役している使い魔達を全て、未緒の捜索に当たらせているが、靄は何をするでもなく直人の傍にいた。
自宅及び携帯に電話、パソコンにメール、あるいは式神を飛ばして。
上がってくる報告に、今だ有力な手掛かりは……ない。
「未緒……」
伊織が未緒を運んできたのは、水無月哉子のセカンドハウスだった。
伊織と哉子が知り合ったばかりの頃、伊織にめろめろになっていた哉子が借り上げたマンションである。
「あの女に借りを作るようで面白くないが、下手なホテルに入って足がつくのはごめんだからな。悪いが、我慢してくれ」
服を脱ぎながら、伊織はそう言った。
努力して、未緒は口を開いた。
「あ……なた……は……ど……して……」
「ん?」
父は娘の体に触れ、眉をしかめる。
「体を冷やしてしまったな……すまない」
「お、願……答、え……て」
「……その質問は、お前を孕ませてから答えるよ」
伊織は未緒の体を抱きしめ、唇を重ねた。
神聖なものに触れているかの如くおごそかに、父は娘の体に触れてくる。
「……っん……んく……あ……」
直人のそれとは違いながら、感じてしまう舌使い。
フェロモンの影響から抜け出しかけてきた今、未緒は感じるままに声を上げてしまう。
「未緒……」
唇を離すと、互いの唾が糸を引く。
伊織は垂れ落ちた液体を舌ですくい、未緒の口に含ませた。
体の自由がきかない未緒は、それを飲み込むしかない。
「んっ……はっ……あ……んうう……!」
両の乳首をいじくられ、未緒は甘く鼻にかかった声を上げた。
「いい感度だ。あの少年……神保直人だったな?お前の、恋人なんだろう?」
耳たぶから首筋にかけて舐めしゃぶってやりながら、伊織は尋ねる。
「お前の体の特性を理解して、うまく性感を開発しているようだな」
「……」
未緒は答えない。
伊織はぴん!と指先で乳首を弾く。
「きゃっ」
もぞりっ、と未緒の体が動いた。
「体が動くようになってきたか……反応がある方が、やり甲斐もあるが」
急がねばならない、と心の中で付け加える。
あの時自分が放った特別濃厚なフェロモンはあれが最後で、もはや出す事はできない。
体が、加速度的に……。
頭を振り、伊織は娘の体にむしゃぶりついた。
「やっ……あ……んく、あ……ああっ」
激しくも優しい愛撫に、未緒はなす術もなく落ちていく。
−頃合いをみて、指先が秘唇を割った。
限界まで溜め込まれていた秘蜜がこぼれる。
「中までぬるぬるだな……ん?」
「あくっ!」
蜜壺にいきなり指を突き立てられ、未緒は背筋をのけぞらせた。
「こんなにきつく食い締めてきて……いつもあの少年に、こんな淫らな姿を見せているのか?」
わざと音が出るように、淫唇の中をかき回す。
「やっ……やめてっ!」
少し自由に動くようになってきた体を揺すり、未緒は精一杯の抵抗を示した。
とはいえ、最も恥ずかしい部分を指で犯されている状況に変わりはない。
むしろ愛撫をねだるような悩ましい体の動かし方になってしまい、伊織を喜ばせてしまう。
「やめ……ああ……いや、あ……」
ひくひくと、未緒の淫裂は伊織の指を締め上げる。
「そろそろ欲しくてたまらないって感じだな」
未緒は首を横に振った。
父の言葉を裏付けるように、その振り方は弱い。
「あなた、あなたは……私の、父なんでしょう……何故、自分の娘にこんな……!」
娘の問いに、伊織は苦笑で答える。
「お前を孕ませたら事情を話すよ」
父は娘に口付け……その体を貫いた。
「−−−っ!!」
びくびくびくっ!と、未緒の全身に痙攣が走る。
「軽くイッたか……」
満足げに呟き、伊織はゆっくりと腰を使い始めた。
「やあっ……やめっ……動かっ……ひっ!あ、あ〜っ!」
秘裂の中で父が暴れる度に、抗いようのない快感が全身を貫く。
「やめてっ……こんなの、こんなのっ……いやぁ……!」
実の父に犯され、快楽を搾り取られる苦痛。
唇からこぼれる言葉は行為を否定しても、快感に揺すぶられる体はさらなる絶頂を求める。
「こんなの、こんなのっ……!ひっぐううっ!」
一番深い所をえぐられ、未緒の喉から獣じみた声が漏れた。