ふたり【波乱、のち○○】〜遊輝は愚か者!?〜-5
時は
日も暮れかけた頃──
「ごめん。‥俺、どうかしてた。」
「謝って済む問題じゃないんだからね。」
「ホントだよ〜。お兄ちゃんには何か“償い" をしてもらわないとね。」
「う"‥‥‥はい、どんな罰でも甘んじて受け入れます」
エリカとあかねは、にっこり笑って小声で相談を始めた。
‥‥‥
‥‥‥
(せーの、)
「「 泊まっていけ!」」
「‥‥‥、ええ!!?」
「嫌とは言わせないわよ?」
「うぅ‥‥」
「いいじゃん、明日土曜だしぃ。それとも他の刑がいいの? キス百万回とか?」
「と、泊まります」
恥ずかし死にはイヤだ‥‥
ガチャッ──
「あ、お母さん帰ってきた」
「━━だっはっはっは!勝ったぞ〜〜! おら〜、今日はパーティーだ〜〜!! ‥あれ? どうした? 三人共、目ぇ腫らして。」
あや姉は三人の顔を見回してから、はっと何かに気付いたような顔で俺を睨んだ。
(殺される‥‥!)
「もしかして‥あれか!? 『せかちゅー』か!? それとも『いま、会いにゆきます』か!? 借りてきたんなら見せろ!」
‥よ、良かった。あや姉がこういう人で良かった。
「お母さん」
エリカがあや姉の上がり切ったテンションを断つ。
今の俺にはその姿がすごくかっこよく見えた。
「今日、ユキ泊まるから。」
「は‥‥‥、分かった。ちょっと待ってろ」
あや姉は携帯を取り出す。
「‥‥‥もしもし? ‥あ!?仕事中!? 堅いこと言うな! いいから聞け!
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥、
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
いいのか? いいんだな? ‥よし、分かった!」
電話を切り、あや姉はニヤッと笑う。