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School days
【学園物 官能小説】

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School days 3.3-5

「だめ…っあ…いっちゃうよぉ…近藤く…っ」
すっと顔をあげ、宴を覗き込む賢輔。
「まだ駄目だよ、青島…」
宴が切なそうな顔で賢輔を見た。
「嫌だ…」
頭を振る。
「さっきみたいに名前で呼んでよぅ…」
宴は賢輔の名前の呼び方が好きだった。心の奥まで響き渡る温かい、けれど切な
い声。
だが彼は黙って宴の額に口づけするだけだ。

―グチュツ

「ひぁ!」
宴の中に侵入する指。くねくねと動き回る。
「や…あぁん!あっ…」
時折漏れる液の絡む音。あがる宴の息。
「お願い…もう、欲しいよ…ぉっ」
指が抜き取られる。つうっと糸をひいた。
「本当エッチだな、青島は」
「ねぇ、名前でよん…っあっ!」
思い切り突き上げる賢輔。二人の体を快感が駆け巡った。
―ズッチャグッチャ…
賢輔が腰を動かすたびに生まれる音、吐息、快感…
「はぁん…っいいよぉ…」
宴が賢輔にしがみつく。賢輔のワイシャツが宴の固い乳首に擦れ、更に宴を攻め
立てる。
「青島、気持ちいか…っ」
苦しくなる宴。
「なんで…っ、名前で呼んでくれないのよぉ…っ」
体は満たされていく。でも心は何か足りない…
「お願…っ…名前で呼んで、けんすけぇ…っ」
「やっと…呼んでくれた…」
賢輔が嬉しそうに微笑む。
「自分だけ名前で呼んでなんて、狡いよ、宴…」
満たされる。甘いもので胸がいっぱいになる―…
宴の両足を抱え上げ、腰を振る賢輔の力が強まった。深く奥まで突き刺さる。
「はぁ…賢輔…気持ちいの…も、いきそ…」
切羽詰まった宴の声。
「いいよ、イって…」
「いや…賢輔と一緒にいきたい…」
賢輔の瞳に柔らかな光が揺れる。
「ワガママ…」
出し入れのスピードがあがる。
「あっ、あっ!」
弾む宴の体。床に滴り落ちる愛液。
「宴…好きだよ…っ」
まるでそれが合図だったかのように二人は果てた。

賢輔は長机に横たわる宴を見つめた。前回と同じように宴の制服を直し、床はき
ちんと拭いた。
まるで何事も無かったかのような教室。
(さすがにこれは履けないよな…)
愛液でぐちゃぐちゃになった宴のパンツを手に取る。
(全く、宴は感じやす過ぎるんだよ)
賢輔は苦笑して、誰かが置いていったコンビニの袋にそれを入れ、宴のカバンに
詰め込んだ。
(後はあいつにメールを送って…)
はた、と止まる賢輔。
(なんで宴は俺に「えっちしよっか」なんて言ったんだろう)
宴には勝平がいるのに。
(俺なんかよりずっと…あいつの方がいいだろうに)
賢輔はそっと宴の制服のポケットを探る。
「ん…賢輔…?」
宴が身を起こす。
「悪い、起こしたか?今桜木にメールして…」
「いいよ…」
宴は賢輔が開いた携帯をパタンと閉じる。
「明日本番だし、迷惑かけられないから…」
肩をすくめる宴。
「そっか…愛し合ってんだな」
賢輔が携帯を差し出す。受け取る宴。
(…違うんだよ…)
荷物を持ち上げる賢輔を見つめ、宴が思う。
(1番の理由は…もう少し賢輔と居たいから…)

自分には素敵な彼氏がいるというのに…
何なんだろうか、この気持ちは…

宴がやっと自分の気持ちに気付こうとしはじめた、10月最後の夜だった。


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