優柔不断な僕-1
今日から俺も高校生か〜。楽しみだなぁ!
俺の名前は真中一優(まなかいちゆう)今日からこの聖凉高校に入学することになった高校一年生だ。一応主人公だから、以後宜しくな!
新品の制服(ブレザー)が着にくく、不自然な感じがまたいい。
などと思っているのもつかの間、学校に着いたかと思うといきなり女の子にメールアドレスを聞かれた。
しかも、10人以上に…。
それも一年生だけではなく、ニ、三年生の女子にも。
中学時代からそうだったが、俺はかなりモテるらしい。友達が言うには、全てが完璧なんだそうだ。容姿端麗でスポーツ万能(中学の時はバスケ部主将)、誰にも優しく、生徒副会長もしていたのでもうモテるというレベルではなかったらしい。自分では全然そうは思わないけど。(ファンクラブもあったらしい。全然知らなかったけど。)
そう思っていると、またメアドを聞かれた。もちろん教える。別に断る理由はないから。
クラス分けの紙を見に行くと、人溜まりが出来ていた。何やら話し声が聞こえる。
A「おい、お前見たか?」
B「何を?」
A「スッゲエ美少女がさっきいたんだよ。やばかったぜ。」
(へぇ〜。そんなやついたっけ?俺がメアド聞かれた女子の中には特にいなかったけど)
B「ああ、俺も見たよ!メチャメチャ可愛かったよな!」
A「だろ!?でも、2、3年にももう狙われてるらしいぜ。」
(へぇ〜。そんなに可愛いなら見てみたいけど。)
B「あっ!!!来たぜ!あの子だ!!」
さ〜て、一体どの子だ??
「って、穂ノ花じゃん!!!」
「あ!真中くんおはよう!」
「なんだ…。穂ノ花の事だったのかよ。」
「えっ??どうしたの???」
周りにいた男達は、唖然としている。
紹介しよう。今回のヒロイン、男達に騒がれているこの女子は雛森穂ノ花(ひなもりほのか)。アイドルなんか話にならないほどの可愛さ、背は普通だがモデルよりも素晴らしいスタイル(Fカップ)、誰にも優しく、天然系のおっとり系で生徒会長もしていた。スポーツは苦手だが、中学の時は毎日告白されていたし、恋文がげた箱の中に入っていなかったときはないらしい。当の本人は自分がモテるって事を自覚してないが。そして俺の幼なじみであり、初恋の相手であり、現在も片思い中の美少女だ。
はっきり言おう。彼女の「モテる」は、俺の「モテる」とは次元が違った。
「同じクラスじゃん!!一緒に教室行こうぜ!」
「えっ!!?ごっごめんね!ちょっと用事があるから!」
そう言うと行ってしまった。
そう、俺は彼女に避けられてる。いや、本当の事を言えば、俺がそう仕向けたのかもしれない。