「雨のち虹」第2話「ヒーロー・andブラッククロス」-17
「よしっそろそろいくかぁ！」
そろそろ回復したのでいく事にした
廊下に出て部室に向かう途中で窓から空を
見ると
灰色の空から光がさしていた
まだ雨は降っている
ありきたりかもしれないが希望の光って感じだった
久しぶりに虹でも見れそうだな‥
事件の前
親父は海外に行くに
あたって僕に代役を頼んできた、
その時僕は答えをしぶった
だが、市長の逮捕後
僕は一つの決意をしていた
お母さんの墓前で
黒い十字架の
ペンダントをかがげる
幼い頃お母さんが
買ってくれた
勝利の力を持った石でできたお守りらしい
思えばあの頃から石を集めるのが好きになった
目をつぶりお母さんに語りかけるつもりで
念じる
お母さん、僕
お父さんの代わり
引き受けようと思うんだよね
お母さんは危ない事が嫌いだったから、
心配するかもしれないけどさ‥
だからここにきたんだ
今は形見になってしまった
この黒い十字架に誓う
もう何一つ取りこぼさない
自分の命‥大切なもの
自分や誰かが守りたいものを
一つ残らず守って
自分の目の前で落ちそうになったものを
一つ残らず掬いあげる
そんな事が出来る人間にきっとなってみせるから‥
そうする事で僕自身が救われるから
だから‥
翌日、親父と話し合って話はまとまった
親父の事務所、名前はユートピアン
僕は空港で親父に尋ねた
「なぁ親父‥名前少し変えていいか？」
親父は笑いながら構わないといった
そして行ってしまった