「ごみすて」-7
コンドームを丸めるように、指を動かして中に納める。膝をぐっと開き、背中を反らせて、尻を弄る。
後門が異物にとまどって、ぴくりと引っ込む。
「ああ、いやっ、もっと開いて…」
小指をそっと引く。排泄とは違う、身体の芯を抜かれるような感覚だった。
「い、入れました…」
すがるように女を見上げる。
「寝て。お尻を上げて」
女はぞっとするほど低い声で命じた。後門の疼痛を堪えながら、千佳は言われた通りに道路に寝そべり、腰を持ち上げた。後門に残ったひりつく感触が、脚を閉じることを許さない。
「見せてもらうわね」
尻肉を両手で広げられた。視線が熱く、悲しい。
女がいきなり、千佳の真珠を指で弾いた。
「きゃぁっ!」
思ってもいなかった敏感な場所への攻撃に、悲鳴を上げる。
尾を引く真珠の、はちきれるような痛みに耐えようとする。
急に後門が千佳の意思とは別に、内側からめりめりと開き始めた。力を入れたせいだ。気付いた時、それは中の異物を吐き出すように動き始めていた。
「だめっ!」
千佳が自分の身体に向かって叫ぶ。
「だめぇっ! 出しちゃだめぇっ! だめぇぇ…」
ずるずると顔を出した桃色の固まりは、止まらなかった。ぽとり、と落ちた。
「ひぁ…ぁ」
がっくりと千佳は腰を落とした。脚を広げたまま、道路に倒れた。
「やっぱりダメだったわね」
女が、千佳から排泄されたコンドームを拾った。
「お願いです…。もう、許して」
汗まみれで光り、肩で激しく息をつく身体を見下ろしながら、女は千佳の、はしたなく広げた脚の間に座った。
「気持ち悪い変態のくせに、こんなこともできないの?」
一度指が入って傷付いた後門は、呼吸するたび、ぎゅっと締まっては弛んでいた。
「壊してあげる」
女の指が、そこに触れた。
「助けて…助けて」
無遠慮に、指先が回る。
「いたっ! 痛いっ! どうして? どうしてそんな酷いことできるのっ?」
指の動きを止め、女は千佳の短い髪を掴んでのけぞらせた。
しばらく、女は何も言わなかった。
その目には、青白い炎が燃えているようだった。冷たく見えて、赤い炎よりも温度の高い、青白い炎だ。
「ギャアギャア泣くんじゃないわよ」
「ひやっ!」
白い尻肉を、女が平手で打った。弾けるような肉の悲鳴。
「あんたがっ!」
「くあぁっ!」
もう一度打った。千佳の全身が跳ねた。汗が飛び散った。
「ゴミのっ!」
今度は平手ではなく、拳で尻の真ん中を殴られた。骨が砕けるような痛みに千佳が頭をがくがくと揺する。
「あひぃっ!」
しかし顔は男の節くれ立った指で押さえられ、痛みを誤魔化すこともできなかった。
「捨て方をっ!」
何度も往復するように平手で打たれた。
尻は見る間に真っ赤に腫れ、ぶるぶると怯えていた。
「ちゃんとしないのがいけないんでしょうっ!」
「あぎゃぁぁぁっ!」
腫れた尻肉に、獲物を捕らえる猛禽のように両手の爪を立て、女が千佳の尻を開かせた。
「汚いものはここに捨ててやるわっ! このマゾのゴミ女っ!」
乾き、閉ざされ、殻のように閉じこもった後門に、容赦なく指を突き立てる。
「ひぃやぁぁっ! ぎぃっ! 破れるっ! あっ! ああっ! あああっ!」
皮が裂け、血が流れた。
傷付いた後門の粘膜が、痛みに耐えられずにじわりと開く。
その瞬間を逃がさず、女の指がそこを犯す。
「きひぃあ、助けてぇっ!」
たっぷりと精液にまみれ、女の指にからみついたコンドームが、ぶちぶちと千佳の後門の中の、柔肉を破りながら進んでいく。
身体の一番奥までそれは突き刺さった。
女が指を曲げた。逃げ惑う襞を追いかけ、爪で引っかいた。
「ぎゃおぁぁぁっ!」
千佳の目の前にゆっくりと霧がかかった。両頬を押さえる男の指を、暖かく感じた。
どうして、あたしだけこんな目に合うんだろう。
失神する寸前、そんなことを遠くで考えていた。