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無銭湯記スパゲッチュー
【ファンタジー その他小説】

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無銭湯記スパゲッチュー 〜復路〜-15

第35話 『逆襲のボス』
 突然目の前に、巨大な機械人形が現れた。全身鋼鉄の塊のようなその機械人形は、片手に大きな刀を持って、縦横無尽に暴れ捲くる。
「旅芸人ども! この『巨大からくり甲冑』でもって叩きのめしてくれるわぁー!」
 キレタ悪党ボスは、その巨大な人型機械でもって俺たちをも襲って来た。


「あっ! あれは確か『ジパニーグ公国』で作られたはずの機械式鎧だよ! 確かガラムーダだったかダンガームだか言う代物だったよーな?」
 レオニード君、解説ありがとう。
 機械鎧は腕を飛ばしたり、頭から光熱を出したりと、あっと言うまに軍隊をけちらしてしまった。このままでは『王都レオフォールド』の壊滅も時間の問題だろう。って言うかさ、最初からそれ使ってりゃ、世界征服も早かったんじゃないの。ってな不謹慎な事を俺が思った事は、誰にも内緒だったりする。


「あんなの、相手できませんわよ」とフィリス。
「レーザー銃も効かないよ!」とレイモンド。
「んー…… 確かあの機械鎧は、運転席にある赤いボタンを押すとやっつけられるって、聞いた事があるけどぉ」
 そうは言ってもこんなでかい奴、まともに相手なんかしてられない。第一俺は軍人ではなかった。
 したがって 
「っんな事より早く逃げようぜ!」
 俺は力の限り叫びもする。
 すると。
『お前はそれでも勇者かっ!!』
 仲間の冷たい視線が俺を突き刺していた。
 って言うか…… 俺は無実だあっ!!


 つづく


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