School days 03-4
―ズンッ!
「ああっ!や…だめ…っふうっあんっ…」
賢輔がパンツの裾からそれを入れ、宴を貫いたのだ。
「だめよぅっ…ぁ…っゃ…おっき…ぃっ」
賢輔の腰が動く度に、駄目と分かりながらも今までにない快感が襲ってくる。足には陰部から伝う愛液、辺りに響き渡る液の絡む音、自分の激しい呼吸…。全てが宴を追い詰めていく…
「なぁ…っ嫌いなんだろ?俺のこと、嫌いなんだろ…っ」
ふと宴が顔をあげると、切なく光る瞳が自分を見下ろしていた。
「…ど…してそんなこと言うの…」
宴は泣きそうになる。その瞳にも、この快感にももう耐えられない…
「近藤くんが…っあ…私のこと嫌いなんでしょ…」
「ああ…っ」
―ズキン…
宴のどこかが痛む。
(じゃあどうして…こんなことするの…そんな顔するの…)
ギュウと賢輔の服を握る。
賢輔の動きが激しくなった。深く宴を突き上げる。
「死ぬほど…」
二人の限界が近づく。息があがる。
(嫌だ…言わないで、聞きたくない…)
「お前が好きだよっ!」
宴の心に電撃が走る。胸が詰まり、苦しくて苦しくて切なくて…
―グチュッ!
「っあああっ!」
「っはぁっ…宴…っ」
深い一突きで二人が達した。あまりの激しさに崩れ落ちる宴を、賢輔が抱き止める。そのまま眠りに落ちていく宴の脳裏に先程の賢輔の声がこだまする。
切ない、悲痛な叫びにも似た声で呼ばれた名前…
『…宴…っ』
「…宴!」
揺さぶられて宴が目を覚ます。はっと顔を上げる。目に映る顔…
「勝…?え、どうして…」
周りを見渡す。ここは廊下ではない、教室だ。
「どうしてって、宴がメールくれたんだろ?暗くて恐いから迎えに来てって」
「…え?」
慌てて携帯を開く。打った覚えのないメールが送信履歴に残っていた。
(なんで…)
「…ぁ…」
「ん?どうした?」
宴は何でもないと首を振る。勝平が宴の荷物を持ち、立ち上がった。
「ほら、帰ろうぜ」
宴も勝平の後に続く。
(近藤くんが呼んでくれたんだ…)
ギュッと携帯を握る。
あの声、瞳…。
『…宴…っ』
たった一度呼ばれた名前。なのに、頭から離れない。教室から出かかり、宴は立ち止まる。振り向き、見つめる先は彼の机。
(冗談なの…?また私をからかってるの?)
「宴?行くよ〜?」
勝平の声。
「うん…」
宴は躊躇いがちに視線を机から逸らした。
十月の冷たい月が蒼く光を放っていた。