月-2
ッチュ…クチュ…
自分の耳に届く程大きな音は実際しなかったんだろうけれど。物凄く大きな音がした気がして恥ずかしくてたまらなかった。
「聞こえたよ。ずいぶん濡れているみたいだね。近くにタオルはあるか?」
「あります。」
「それで目隠しをしなさい。」
「できました。」
「私の声だけに集中して、思う存分に乱れなさい。胸を出して自分が今座っていた場所に擦り付けなさい。腰を動かして。」
ブラから胸を露出させる。何も覆う物が無くなってツンと上を向いている乳首が痛々しい程に主張しているのが見なくてもわかる。ベッドに手をついて、乳首にあたる位置まで体をかがめ、上下させる。
「…っあ。」
誰かに触られているかのような刺激に、声が出てしまう。気持ちよくて病み付きになりそうな快感。
「気に入ったようだな。いやらしい格好だ。腰を突き出して自分から胸を擦り付けて…。」
「だって気持ちよくて…。」
「気持ちよくてもゆうみたいに自分から何回もやるやつはいないと思うが。」
目隠ししてるから、いつもより敏感になった体に与えられる快感と、ご主人様の声におかしくなりそう。何度も何度も擦り付けてしまう。しかも、今この瞬間、ご主人様と電話で繋がっていて、何もかもが聞かれているなんて。
「胸への刺激はその辺で充分だろう。」
ゆっくりと上体を起こす。次にご主人様が出した命令にはびっくりした。
「ゆうはDカップだったな?胸を持ち上げて自分で舐めなさい。」
両手で胸をくいと持ち上げて、舌で乳首を探る。なかなか捉えられず、すぐに胸がベトベトになる。もどかしい。肩と顔で携帯を挟んでいるからご主人様にはピチャピチャと舐める音が丸聞こえだろう。そのことも興奮材料になってしまう。
舌先が乳首を捉えた瞬間、快感が全身を駆け抜けていく。
「舌使い凄いな。ピチャピチャピチャピチャ音が伝わってくるぞ。自分の乳首を一心不乱に舐めるやつもそうそういないぞ?変態。」
変態…ぼーっとした頭で変態と言われて嬉しい自分がいることに気付いた。
「下も…触らせて下さい。」
「下?いつも言っているだろう?下じゃわからないな。」
「今ここで…そんなこと言えません…。」
「言えるはずだ。ゆうは言われるのも、言わされるのも感じるんだろう?」
今まではメールだったから…。口に出して言うなんて。
「恥ずかしい…。」
「言えるまでどこも触らせないよ。」
このままお預けなんて…気が狂っちゃう。