しにがみハート#7-2
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同時刻、屋上。
「わぁ、ひゆきちゃんってばお弁当すげぇ!!」
「ありがとう〜」
お弁当を食べている、姫雪と理人の姿があった。
「んわ!!うまい!!」
「あはは。…誉め過ぎだって」
彼女が出来たせいなのか、妙にハイテンションな理人に向かって、姫雪はある一つの質問をした。
「ねぇ理人くん、今日の朝紹介してくれた――」
「あぁ、絢芽ちゃんと孝紀?ナイスカップルだよなー。絢芽ちゃんとか人間とは思えない可愛さだし。…あ、ひゆきちゃんのほうが可愛いけど」
実際、絢芽も姫雪も人間では無いのだが。理人のみ、事実を知らないかわいそうな人物。
(絢芽さん…か)
姫雪は、怪しい笑みを浮かべた。
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「…っくしゅん」
「風邪か?絢芽」
「いや、誰かが私の噂をしてるかもですね…可愛いとか…キュートとか…可愛いとか…」
「全部かわいい系じゃねぇかッッ!!つか可愛いって二回言っただろ!?」
「次理科ですよ〜?移動教室、移動教室♪」
「人の話を聞けッッ!!」
窓の外では、冷たい風がびゅうびゅうと吹いていた。