fantasy ability・5‐“覚醒”へのcount down‐-4
「‥‥まぁ、いいわ。‥‥時よ!永遠の稼働に停を!‥‥“皇希”!汝に眠る意識に解を!」
‥‥‥??変わったところが無いような‥‥‥‥‥って、あれ!?体が動かない!?
と、その時、口が勝手に動いた!
「‥‥‥“皇希”、こんなにも早く再会するとはな。」
《“凰輝”さん!?》
「そうだ。‥‥お久しぶりです、織音様。そして、‥‥梛。」
‥‥‥ん?梛さんが震えている?‥‥‥まさか?‥‥‥やっぱり抱き付かれた!
「会いたかったわ。‥‥“凰輝”!!」
「おいおい。皇希が困っているぞ。」
「‥‥気にしない、気にしない♪」
‥‥‥神様って、気まぐれが多くないか?‥‥しかも、俺の人権や意思は無視なのね。‥‥‥うぅ‥ヒドイ‥‥
「済まないな、皇希。ここに光がいたら、‥‥‥‥何でもない。」
‥‥‥‥さらっと、恐い事言ってません!?‥‥光先輩は来なくて良かった。‥‥って、待て!時間を止まっても、光先輩が学校の準備が終わってこっちに来たら?いや、待て。光先輩も動かなかったら、心配は無い。‥‥チラッと、目線が織音に向いた。‥‥ニヤけてる‥‥‥あ、ヤバいと悟った。
「‥‥済まない、皇希。織音様はこうした事が大好きなんだ。」
《‥‥凰輝さんが謝る必要は無いですから。》
と、そこに、ドアが叩かれた。
〈コンコン〉
「何してるの?‥‥入るわよ?」
〈ガチャ〉
「「「‥‥‥‥‥‥‥。」」」
「‥ふふ。‥‥あはは。」
‥‥‥織音が笑いをこらえていやがる。俺は何も出来ない。凰輝さんは困っているし、梛さんは諦めた表情だ。‥‥‥次第に、光先輩が状況を理解しつつある。‥‥やっぱ、俺は何も出来ない。‥‥‥‥‥光先輩の表情が変わりつつある。‥‥‥体が危険だって、言っているが動かけない‥‥‥
「‥‥あはは、ふふ、ふふ、あはは。」
‥‥‥‥とうとう、織音が笑いやがった。梛さんは何もしない。‥‥‥光先輩が口を開いた。
「‥‥‥凰輝お父さん?」
‥‥‥‥首は横に振られた。‥‥ありがとうございます、凰輝さん。貴方だけが、俺の味方で良かった。
「‥‥‥嘘つき。‥‥凰輝お父様?」
‥‥‥‥後ろで、バカ笑いしてるのが一名。真隣で困っている方、一名。味方だが何も出来ないのが一名。‥‥涙を流し始めた方が一名。‥‥‥俺は逃げたいが出来ない、そんな時はプライスレス?‥‥金で買えないの?
「‥‥‥本当に済まない、皇希君。‥‥俺も逃げたいが出来ない。」
《‥‥解ってます。もう、いいです。構わず、いっそのこと‥‥楽にさせてください。》
「‥‥悪いな、皇希君。」
「‥‥お父様でしょ?」
‥‥首が横じゃなく縦に振られた。‥‥‥ん?光先輩の体が震えている?‥‥まさかねぇ、あはは‥‥‥。ほらね、来た。‥‥‥親子して、抱き付くなー!‥‥うぅ‥‥