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fantasy ability
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fantasy ability・5‐“覚醒”へのcount down‐-3

「‥‥皇。俺はなにも言えない。‥‥たとえ、俺が“運命神・天神 織音”としてもだ。」
「!!“運命神”だって!?」
「そうよ。織音様が“運命神”なの。だから、昨日、私は何もしなかったの。」
「‥梛さん、俺はまだ“答え”を見つけてません。‥‥しかし、あの夜の事みたいに、ただ守られるだけの“存在”は嫌です‥‥。」
「‥‥‥そう。でも、“力”は?」
「‥‥よくは知りません。しかし、朝、‥“何か”に“覚醒(めざ)”めました。」
「‥‥そうですか。皇希君から、“何か”‥‥恐ろしい“力”を感じます。“それ”が織音様が言いました“真実”ですね。」
「‥‥‥‥。」
「‥‥‥そうなのか?仁?」
「‥‥‥‥そうだ。」「そうか。まぁ、いいさ、ある程度はもう“受け”入れている。」
「‥‥‥。」
「‥‥‥。」
「‥‥では、この辺にしといて朝御飯でも、食べませんか?」
「わかりました。梛さん。」

昨日同様に、メイドさん達?が料理を運んできた。‥‥何で、いつも高級のフルコースなんだ?

「‥‥皇希君。それは神の気まぐれですよ?」
「は、はぁ。」

気まぐれのレベルじゃないような‥‥‥。




‐午前七時、皇希兼織音自室‐

その後、気まずい雰囲気の中、朝御飯を済ませた。そして、学校への準備をしている。

「「‥‥‥。」」

仁が“運命神”なのが、俺に苛立(いらだ)ちをさせている‥‥。
「‥‥‥‥済まない。‥‥‥。」
「‥‥‥‥‥‥何が?‥‥‥‥‥。」
「「‥‥‥‥‥‥‥。」」

いい言葉がない。‥‥‥‥‥‥。




〈コンコン〉

と、誰かがドアを叩いた。

「梛です。入ってもよろしいですか?」

迷った。実に迷った、が仁が喋った。

「‥‥いいよ。」
「では、失礼します。」

〈ガチャ〉

梛さんが入ってくる。

「‥‥皇希君、織音様。お話しがあります。よろしいですか?」
「‥‥時間が無いので、後にしてくれませんか?」
「‥‥解ったわ。時間を“止める”わ。」
「ありがとうございます。織音様。」
「なっ!?ちょっと待て!時間を止めるだって?そんな事が出来るのか?」
「出来るわよ、皇。‥‥で、織音、逢いたいの?“彼”に?」
「‥‥‥‥お見通しですか。‥‥夫‥‥“凰輝”に会わせてくれませんか?織音様の“力”で。」
「‥‥‥解ったわ。但し、私と皇の“意識”が同伴、及び、三十分間だけ。‥これが条件ね。」
「‥‥解りました。ありがとうございます、織音様。」
「‥‥様はいらないのに?相変わらずなのね。」
「織音様は織音様です!」

‥‥‥俺は無視か。‥‥‥‥。


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