fantasy ability・5‐“覚醒”へのcount down‐-2
「優です。入っていいですか?」
「ああ。」
ガチャ、っと、優が入ってくる。
「‥‥‥」
「ん?どうした?」
「その人は?」
「‥‥監視カメラは?見てなかったのか?」
「監視カメラは昨日、織音様が壊しました。」
‥‥‥‥。ちらっと、仁を見た。
「悪かったな。確かに、邪魔くさいから壊したけど。‥あった方が良かったか?皇?」
「いや、ある意味良くも悪くない‥‥。」
「‥‥あの、所でそちらの方は?」
「ああ。済まない。俺は織音だ。」
「‥‥え??」
「仁、それは解らないだろ。‥‥いい、俺が話す。コイツは昨日は織音だったが、今は見てのとうり、仁という俺の同級生だ。」
「‥‥‥えっと、つまり今は人間的になっていると?」
「そうだな。」
「‥‥どうお呼びしたらいいですか?」
「‥仁で構わない。もしくは、織音でいい。」
「わかりました。その姿の時は、仁さんと呼ばさせて頂きます。」
「ああ。解った。」
「では、朝御飯の準備が出来てるので、食堂に行きましょう。」
「ああ、解った。しかし、何故いつも来るんだ?」
「皇希さんが、遅刻しないようにと。」
「‥‥悪いな、優。まだ、人生一回もしてないぜ!」
「‥‥‥バカだけどな。」
「おい!どういう意味だ!」
「別に〜。さて、優君、行こうか。こんな奴、ほっといて。」
「おい!待て!この!置いていくな!」
‐食堂‐
「お早う、皇希君、織音様?‥‥?」
梛さんが困った表情でいる。誠慈さんと光先輩以外もだ。‥まぁ、当たり前だろう。
「お早うございます、梛さん。コイツは‥‥人間的な?織音ですよ。」
「‥‥えっ?」
「今は俺の同級生の仁となっていますが、気にしないでって言っても無理だと思うので、ほっといていいです。」
「おい!皇、お前がいうなよ!」
「‥‥仁だって、そう言う筈だったろ?」
「まぁな。」
「さて、座るか?」
「‥‥ああ。」
俺と仁はいつも道理に座った。
「‥‥織音様。ちょっとよろしいですか?」
「ん?何?」
「‥‥二週間後、何かありますか?」
「‥‥‥鋭いね〜。そうだね、皇の危機かな?」
「‥‥‥‥。オイ、イマ、ナンテイッタ?」
「ん?皇自身のピンチかもって。」
「‥‥待て!だから、今日から鍛練なのか?」
「当たり〜。‥‥“運命”は動いた‥‥。‥‥皇は“それ”を“変える力”を持っている。だが、“使い方”を知らない。」
仁の表情が急に変わって話す。