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「雨のち虹」第1話「アンラッキー」-7

そんな訳で、家事は私がしているし、
基本的に一人なので
お父さんもどこか申し訳なさを感じているようだ
お父さんは少し考えて今度は朗らかにこう続けた
「それに・・楽しみにしてたのは俺もなんだぞ?今日くらい親ぶっても構わないだろ?」

私は・・思わず強がってしまう、
「なんか・・親ぶってるお父さんは気持ち悪いかも・・」
本当は泣き出しそうなほど 嬉しかった、
いつものあたり前のような、さみしい生活が なんだか報われた気がするから、
でも弱い所は見せたくなかった
どうも私は精神的に弱みを見せる事に普段から異様な不安を感じていたからだ、でも−「気持ち悪いはひどいな・・」
お父さんがぼやいている
「ありがと・・」
「え!な、なんで?」お父さんが 驚いて目を見開いている
「いや、何となく・・」 理由は・・
ただ私の事を考えてくれて・・
ちゃんと親として動こうとしてくれている事が単純に嬉しかった。 私も・・それだけだった
今日は少し遠くまで 買い物に行く・・
その後でご飯を食べるまぁ大体そんな所だろうか・・
ただそれだけだが私にとっては貴重な時間
だった・・

私の住んでいるマンションから車で約40分の場所にある大型の
デパート、目的地はそこだった
別に近くに店がないわけじゃないけど・・
特別な買い物はここにくる
ましてや久しぶりに お父さんと出掛けるのだ・・
やはりいつも行く近場では何か物足りない気もする

車の中−
特に話す事もなかった、ただ中学の時の友達の面白い話とかすごく関係ない話をしてからは黙りこんでしまった、よくよく考えてみると仮にも思春期の私が父親に話せる事なんて限られている・・
(ちょっと気まずい・・)
ただ不思議と嫌じゃ
なかった
車の外は嫌いな雨だと いうのに・・

普段から雨は私の
不安をさそった
寒くて寂しくて切なくて
心が凍えた

雨に濡れたりすると
もっとずっとそれが
現実的に感じられて
すごく不安になる・・
別になにか特別な理由がある訳じゃないけど・・
ただ雨に無性に不安を感じる体質なのだろう・・
コーヒーの苦さを
おいしいと感じる人と 体質的にまずいと感じる人の違いみたいな
ものだと思う・・ どうでもいいが私は
まずいと思う

ただ何よりいやなのは・・その不安から私は
守られていないと感じる事・・
雨が降って不安になっても家にお父さんは
いない・・その事実が
鮮明に浮かび上がってくるのが辛かった
でも今日は−・・

不安ですらない・・
お父さんに頼るのは
子供じみていて悔しいが自然と守られている感じがした・・

そんな事をしているとお父さんが沈黙を破った
「悪いな父さん口下手で・・やっぱり楽しくないか?」
「そんな事ないよ・・
普段いない分
一緒にいるだけで
なんか楽しいし ・・」「それは・・皮肉か?」「そっ・・そういう意味じゃないよ・・」
まさか今ここまで
マイナス思考に返されるなんて思ってなかったので、少しうろたえてしまった、
そうこうしているうちにデパートについていた


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