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これを愛だと言うのなら
【熟女/人妻 官能小説】

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これを愛だと言うのなら-1

私はただの主婦。
結婚五年目。
旦那は普通のサラリーマン。
何というか、私は凄く満ち足りない女だ。

私の体は若い時の過剰なダイエットで、子どもが産めなくなってしまった。仕方無いのは百も承知。旦那とも理解し合っている。
それでも結婚した。私は旦那……石井 泰明(イシイ ヤスアキ)にずっと付いて行く、そう心に決めて結婚したのだ。



「……真奈美」
ベッドで泰明が真奈美(マナミ)を呼ぶ時は、決まってセックスをしたい合図だった。
三面鏡の前で髪を梳く真奈美は、チラリと鏡越しに泰明を見つめた。

泰明は三十後半にしては若々しい。
子どもがいないせいもあるが、今時珍しい亭主関白で俺様人間だ。
中年太りが微塵も見えない、スラリとした体付き。
艶のある黒髪に、フワリと薫る香水。
独身男性と何ら変わりも無い……いや、より色気をまとっている彼は、女性社員の憧れの的。左手に光るシルバーの指輪でさえ、彼にとってはステータス。
女性社員を妖しい気持ちにさせてしまう事もしばしばだ。
そう、石井 泰明はある意味魔性の男だった。

解ってはいる。
真奈美は小さな溜め息をこっそり吐いて、長い睫毛を伏せた。
モテる泰明。
子どもすら産めない私。
私達が切れそうな細い絆で繋がってられるのは、セックス、だけ。
悦びを感じていた泰明とのセックスは、今では義務になりつつある。

なぜって?

だって泰明のセックスは………




背中に当たるシーツが冷たい。
ベッドに横たわった真奈美は、行為とは掛け離れた感想を思い浮かべる。体を重ねる順序は、五年と言う歳月で一定のルールが決定していた。
(五年……いや、付き合い始めから、もう八年も……)
じゅぷじゅぷと卑猥な水音を下半身に感じながら、真奈美は目を閉じた。

真奈美だって三十を少し越えたとは言え、独身時代の張りのある体は健在だ。
ツンと上向きの乳房に弛みのない桃尻。肩口で切り揃えられたダークブラウンの髪の毛に、ぱっちりとした二重の瞳。
中学時代は太めの少女だったが、ダイエットの甲斐があり整った細身の体が自慢だ。
ただし、代償に無くした物は計り知れないが。

「っく……出すぞ」
不意に現実に戻された真奈美は、秘部でどくどくと脈打つ物体で我に返った。
今日も何事も無く終わってしまった。
真奈美は自分の上に乗って、荒々しく息継ぎを繰り返す泰明を涼しい気持ちで見上げた。
(こんな下らない事をこれから何年……)
考えただけでゾッとする。
言い様も無い不安。
どうする事も出来ずに、真奈美は横に体を反らして、毛布を被るのだった。


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