これを愛だと言うのなら-12
…ぢゅぷ、っぷぷ、っぢゅぶ、びゅぷぷぷ…
腰の上下が早まり、真奈美が達しようとしているのは火を見るより明らかだった。
泰明の肉棒も、精が駆け巡るまでのカウントダウンに入りそうである。
じゅ、ぐゅ、ぢゅぷ、ぢゅぷぢゅぷぢゅぷぢゅぷ…
「っあ、ごめんなさい泰明、っあぁぁっ、気持ちいいのっ、だめっ……許して、あっ」
真奈美の指先に力が入り、泰明の肩口を強く握った。
泰明も本気の色を見せ、抱き締める様に真奈美を抱える。
ずんずんと下から突き上げる様な抽挿に移り、真奈美から奪い取った主導権で快楽のままに腰を揺すった。
「っあぁぁっ、泰明、いきます、っくぅ、いかせて、ねっ、あ、ああっ、あっ、あっ、あああああああっっ」
っびゅびゅびゅびゅ…
奥から小水の様な潮を吹き上げ、がくんがくんと体を揺すり、何度となく肉棒を締め付けてやっと真奈美は達した。
焦らされた効果であろうか、長々としたイキっぷりと、初めてでは無いが勢い良く弾けた潮で深く達した事が解る。
一方の泰明も、搾られる様な緩急に堪えきれずに精を放つ。
真っ白い液体は泡立ちながら二人の隙間を通り、床に潮と共に小さな水溜まりを作った。全てを注ぎ込んだ情熱的なセックス。
はぁはぁと荒い息が二人を包む。
ふと、目が合う。
向き合って、まだ入れっ放しだから視線が絡むのも何等不思議では無い。の、だが
「………っふふふ」
「……くくくくっ」
思わず二人で笑い合う。意味も無い、そんなコミュニケーションがおかしくて仕方が無い。
「あいつはスパイスだったな」
低い張りのある声で泰明が言った。
いつも見ていた筈なのに、真奈美は泰明に見とれてしまう。
泰明は随分と器の大きい男だったと、真奈美は胸の詰まる思いで理解した。
「私、泰明じゃないと、だめ、みたい」
達郎、じゃなくて、泰明、でなくては駄目。
真奈美は目の前で意外そうな顔をしている泰明に優しく微笑んだ。
「そう、ならば……」
泰明が真奈美の唇にキスと言う名の返事をする。
むくむくと欲望の火種が、歳に似合わず3度目の燻りを見せていた。
退屈、予期せぬ出来事、嫉妬、羞恥、そして
全ては
「愛」に繋がっていたのかも、知れない
FIN