fantasy ability・1‐全ての始まりは…ここから…‐-2
昼休み、仁と一緒に昼飯を食べていたら、いきなり教室の扉が開くなり、今朝の女の子が入って来たらと思いきや、
「山崎 皇希君だよね?放課後に、月光公園に来てくれる?」
「は、はぁ。‥あのぅ、どなたですか?」
「う〜ん、隣の固まってる子から、教えてもらってね。あ、あと、絶対に1人で来てね。約束だよ!?じゃあね。」
そう言って、去っていった。教室がいつも以上にざわめいている。‥‥隣を見ると、仁が確かに固まっていた。
「‥‥‥なぁ、あの人って誰だ?」
「‥‥‥‥‥」
「おい!いつまで固まってるんだよ。」
「‥‥ハァ?お前、本当に知らないのか?あの方は、3年生で憧れのマドンナだぞ!?名前は、神城 光(かみしろ ひかる)。頭脳明晰で、スポーツ万能、さらには容姿端麗ときた!!そして、誰にでも優しく、どんな人にも明るく接触してくれる。まさに、日本が誇る大和撫子だな。」
「‥‥‥ふ〜ん。」
「ふ〜ん。じぁねえよ!!失礼だろ!まさか、お前が神城先輩に呼びだされるとは‥‥。何をした!?今、正直に話せば!命だけは、残してやる!」
「な、何もしてないし!強いて言えば、朝に目が合っただけだよ!本当の本当にだよ!」
「本当に本当か!?」
「あ、あぁ。」
「まぁ、お前は俺には隠し事するはずないか。解った。とりあえず、信じて置こう。」
とりあえずって、何??しかも、目が本気だった。恐いな、明日‥‥。教室がなんか静かだと思っていたら、皆の視線が俺に向けられてた。そして、いきなり質問攻めあった、やれ何で目が合ったの?とか、実は付き合っているの?とか実は従弟なのか?とか、うるさいのでとりあえずこう言ってやった。
「初めて会ったし、かつ、知り合いだったらもっと違っている雰囲気だろ!?」
ここで、救いのチャイムが鳴った。
〈キーンコーン…カーンコーン…キーンコーン…カーンコーン〉
ホッとした束の間が、担任が入って来るなり、さっそうと言った。
「山崎〜、今日はもう帰っていいぞ〜!」
「えっ!?」
「神城から、話しは聞いているから、安心しろ!特別に出席扱いにしてやる。とりあえず、帰っていいぞ。」
「は、はぁ。」
「しかし、お前が神城と知り合いとはな。驚い「知り合いではありません。」
「えっ?」
「だから、知り合いじゃあありません。」
「じゃあ、何故だ?」
「知りません!」
「そ、そうか。じゃあ、ま、まぁそんな訳だから、今日はもう帰っていいぞ。」
‥‥とりあえず、帰るか。帰る準備しながら、仁と少々話し、まず家に帰る事にした。