決意のマーマレードを抱いて-5
「つかまーえた」
その手にギッと力が込められた。長い爪がめり込んでくる。
「待て、ひとつだけ訊きたい」
「なんだい?」
「邪神はなぜ人間の世界にいる? 本来、神と呼ばれる存在は別世界にいるはずだ」
「封印が解かれたのだよ」
「封印…?」
「グッナイ、哀れなボウヤ」
だんだん意識が遠くなっていく。
体が軽い。
ん? 何か光が…。
『ヒュウ……ドオォォーン』
「ぐはっ! 何だ!?」
爆発音か? 今度は何か無数の物体が飛来してくるみたいだ。
「ぐっ! 貴様は何者か!」
「……」
「オノレェ! ジャマシヤガッテ。グウゥアァ───」
何が起こってるんだろ? 嗚呼、ダメだ。意識が遠く…なっていく。サラ…。
僕はそのまま意識を失った。