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おれらと若先生の夏休み【計画】〜若先生のとびっきりの話〜
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おれらと若先生の夏休み【計画】〜若先生のとびっきりの話〜-3

(慎)「も〜、話って何!?若先生〜。」

(直)「早く帰りたいんだよなぁ。」

(大)「もちろん、面白い話なんだろうね?先生。」

(若)「おぅ。今日はお前らにとびっきりの話がある!」


……えっと、みんなに色々説明しなきゃならないことあるよね。

まず『若先生』てのがアダ名の若林友明先生。
アダ名の由来は顔の幼さ。そのくせ「私」とか言ってるところがまた面白い。
28歳の独身。若先生を本気で狙っている女生徒もいるという噂。

そして俺達は人目がない所で豹変する。
まるで兄弟のように話す。
そこに生徒と教師の壁はない。

若先生は変わってる。
教師であって教師でない。
なぜなら、彼の指導に『体罰』は存在しないから。

若先生のおかげで、1―1クラスの生徒は明るさを保っている。



「お前ら、学校イヤだろ?」

「当ったり前じゃん!」
俺は威勢よく返す。

「じゃあみんなでこんな学校、潰してみないか?」

「……え?」

あっけに取られる慎太郎。直人は黙って若林を見ている。

「……具体的に説明してもらおうか。先生。」

大野が恐い笑みを浮かべて聞く。


「よし。隅から隅までよ〜く聞いておけ。
いいか、………………………………………………
……ということだ。
問題は大野、お前の親が……」

「あんな政府の犬、関係ないさ。それより、面白い夏休みになりそうだ。
…乗ったよ、その話。」

大野の顔と口ぶりは、まるで戦争でもおっぱじめてしまいそうな勢いだ。

「……俺も、やってみたい。」

直人もワクワクしたような顔で若先生を見つめる。
……俺はただ一つ、聞きたいことがあった。
……とても不安なこと。

「……あのさ、若先生。……その……そんな事したら、俺達の将来とか……ヤバくない?」

そしたら若先生はフッと笑った。

「そんなこと簡単だ。『沢ノ森中学校1―1の生徒達は担任の教師に脅されていたようです。』……なんか問題あるか?」

……それは、納得だ。
……あと、もう一つ

「……じゃあ、若先生は?それが終わったらどうするの?」

また若先生は笑った。


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