ふたり【お泊まり】〜「ユキ、誰が好きなの!?」〜-4
……なんだこの罪悪感。
俺、なんにも悪くないのに。
――ま!なんにせよ助かった!ありがとう、エリカ!
「――で、実際、ユキは誰が好きなの?答えなさい!」
……な、なんだとぉぅあぁ〜!?
……おまえまでグルだったというのかぁ〜〜!?
「白状しなさい!ネタは挙がってるんだ!」
「……自供すれば罪は軽くなるぜ?」
「そんなんじゃぁ、お袋さんが泣くぞ!?」
・・・なんだこれ?コントか?
――こんな状況で笑えるか!
う〜、答えないとダメかなぁこの雰囲気。
……まぁ、…いいかなぁ。
…仕方ない。言ってしまうか。
「……俺は…、……ふ」
ガシャン!ガタッ!ドタ!バタバタ、パリーン!
『ウニャー!』
………なんだ?
「あぁ〜!もう、なにしてるのよぅ、ユキチ〜!」
あかねが飛び上がる。
「なに?……ああ〜!・・・コラー!ユキチー!」
台所は物凄い惨劇。
ふたりは処理し始める。
リビングで立ち尽くす俺を尻目に、ふたりは説教を始める。
……今度こそ本当に助かった!
ナイス!ユキチ!
ああ〜、こんなんで今日一日無事に乗り切れるだろうか……。
夜が怖いよ……
ふたり【お泊まり】
つづく
おまけ
――ったく、あのヤサ男野郎!
オレ様に感謝しても、し切れねぇぜ!
…しかし、なんであんな奴のことなんて助けたくなっちまったんだか。
…なんとなくあいつに雰囲気似てるんだよな。オレ様と名前がそっくりなこの男。
・・・それにしても説教ほどかったりーことはねぇな。
…まぁ、あや子の鉄槌に比べたら全然マシだけどな。
――さぁ、次はこの野郎を刺激的な夜が待ってるぜ!
どうせこの男は一睡も出来なかった、なんてオチだと思うがね。オレ様は。
そんなんじゃぁ、またな!