誘惑のシネマ〜由起夫と奈緒子-3
直樹が恐る恐る視線を送ると黒いガーターレスストッキングに被われた二本の大腿部が露わになり、その付け根の中央に鬱蒼と生い茂る陰毛が晒されていた…。
奈緒子>
『欲情するでしょ?』
耳元で囁く眼差しが由起夫を誘うと、
コートの中身が想定外の着衣である事を悟らせ、押し寄せる興奮に抑えが利かなかった。
奈緒子>
『由起夫、触ってっ!』
潤んだ瞳を輝かせて囁く奈緒子。
由起夫の左手の中指は蜜壺の内壁を掻き回し、
指先に絡まるネットリとした熱い粘液を
『グチョグチョ』と愛でり、その先端に潜んでいた陰核の蕾を親指の中腹でヌリュリとさ擦れば、分け広げられた大腿部は更に左右に開かれて行き、由起夫の欲望を果てしなく掻き立てていた。
『あんっ、い、いぃっ!』
脳裏に走る快感が奈緒子の喉元を喘がせ、
由起夫が手渡したハンケチを噛み締め、快楽に身を捩って堪える奈緒子。
奈緒子>
『由起夫、舐めてっ!』
由起夫の耳元で囁くように哀願する奈緒子に、
その開け広げた大腿部の足元に膝まずき、
両腕で奈緒子の大腿部をグイッと広げ、
潤んだ陰毛の密林を目の当たりにすると、左右の内股を熱い舌先で舐めあげ、やがて蜜壺の割れ目を両指で分け広げるとアナルのたもとからマッタリとしたリズムで舐めあげていた。
『ネチュ、ネチュ!』
淫らに分け広げられた奈緒子の蜜壺から、
ジワジワと愛液が溢れ出し、由起夫の舌先が丸見えになった陰核を追い討ちをかけるように責めたてれば、
その単調に刻まれるリズムは『ビクビク』と奈緒子の躰に感応させていた
奈緒子>
『由起夫もぅダメっ!』
くぐもった声を震わせながら奈緒子が呟くと、
開けはだけたコートの前を整え直し、
眼下で膝まずく由起夫を隣のシートに戻るように促すと、晒け出したブリーフ姿を慌ててスラックスに戻す由紀夫だった。
脈打つ鼓動が治まる間も無く、
奈緒子は由起夫の手をとり席から立ち上がろうと手を引いた…。
由紀夫>
『何処へ行くのっ?』
奈緒子>
『いいから、来てっ!』
シネマのロビー周辺を
周到に確認する奈緒子は誰もいない事を確認するや、由起夫の左腕をグィッと引きながら、
小走りにパウダールームへと駆け込んだ。
息を切らせながら女子トイレの入口ドアを開け入り、便室を遮るそれぞれの扉に聴き耳を立て、人の気配を確認していた。
奈緒子>
『大丈夫…』
『誰も居ないわ!』
奈緒子は便室の扉を開け、引きずり込むように由起夫を入れると速やかにドアの施錠をした。