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Twin Guns 無敵の女刑事
【制服 官能小説】

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12月10日-6

 事件から56年、テレビでも幾度となく取り上げられ、初めは人々も興味を持っていたが、結局結末のないドラマのように、もしくは徳川埋蔵金のドキュメンタリーのように見つかりませんでした、分かりませんでしたで終わる内容に見飽きてしまった今日この頃。年月も経ち言葉悪く言うと「もうどうでもいい」と言うのがこの事件になりつつある。現に今三億円事件になど注目しているのは若菜を中心とした警察だけだ。若菜が取り上げなければ警察だってほぼ忘れかけている事件であるかも知れない。
 「て言うか、歴代総監はブラックボックスを見て、三億円事件は警察にとってアンタッチャブル案件だと判断して意識的に避けてたのかもね。深追いすると警察の失態を晒す事になるからね。でも私はそーは問屋が卸さないってトコかな。その体質自体が私と合わない。私が警視総監でいるからにはわたしが納得するまで追い続けるし。」
 若菜は彩香とランチをしに近くのレストランを訪れていた。
 「でもドラマみたいな事、ホントにやってるんですね。都合の悪い事は世に出さないって言うか。」
 「何かあると、警察の威信に関わる問題だ、信用を失落させる訳にはいかないんだ!ってね。もー何て言うか、ポリハラってゆーか。」
 「ポリハラ…、多分流行らないですね、その言葉!」
 「うるさいわねー。なんか最近マギーに似て来たわよ?あなた。」
 「私の憧れですから♪」
 「あんなのどこがいいんだかっ。」
 「とか言って、一番信頼してるくせに♪」
 「まーさか♪」
と言いながらも嬉しそうな顔で笑い飛ばした若菜を見て彩香は少し羨ましく感じた。
 「で、仕事の話でわるいんだけど、紙幣番号の件、マギーに頼まれたでしょ?」
 「あ、はい。今銀行に問い合わせしてるトコです。」
 「そっ。彩香ちゃんはその三億円、どこにあると思う?」
 「三億ですか?うーん…私は何らかの形ですり替えて使いまくってると思うかなー。だって、使わなかったらわざわざ強奪した意味ないですよね?私ならすぐ使うなー。」
 「だよねー。使うよねー。」
 「上原さんは高嶋謙也が目立を立ち上げた時の資金になったって睨んでるんですよね?」
 「うん。でも証拠が出てこない。強奪された紙幣番号が分からないんだからね。私は絶対、もう何かに使われてると思うのよね。その1番の疑惑が高嶋謙也のその資金。これは自信あるんだけど、証拠がねぇ…。もう調べようがないし。でね、私、一回頭の中を真っ白にして、三億円事件を違う角度から見た面白い仮説を立てたのよー。聞いてくれる?」
 「はい。聞きたいです!」
若菜が立てた仮説…、そこらの三億円を取り上げた番組よりも面白そうだと思い目を輝かせる。のであった。

この若菜の仮説が三億円の真実に一気に迫るきっかけとなるのであった。


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