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マニア雑誌で見つけた素敵な人々
【歴史物 官能小説】

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【16】五十男とのセックスで英気を養う中学校教師28歳-1

【『すくーるらいふ』昭和XX年12月号『女教師日記』より。中学校女教師(二十八歳)】

 わたしがAさんと知り合ったのは三年前の秋の終わりの頃のことでした。学校ではいろいろなことがあり気苦労も多くあります。週末になると誰からともなく『呑みに行こう』との声が上がります。呑み会に参加したわたしは二軒目のお店を出るくらいのところまでは元気でした。

 「じゃあ、次は〇〇屋に行こう」

 先輩教師が皆さんを引き連れて歩いていきます。わたしもしばらく付いて歩いていきましたが急に気分が悪くなってきました。

 わたしは道からそれて公園のベンチに座りましたが先生たちはわたしに気付かずにお店に向かって遠ざかっていきます。吐き気がこみあげてきたりもしていたので、見苦しいところを見られずに済んでよかったと思いました。吐き気は完全に消え去ったわけではありませんでしたが、あまり遅れてもいけないと思いベンチから立ち上がりました。

 『〇〇屋』には一度行ったことがありました。お店を目指して歩き始めましたが曲がり角を間違えたのか、どこかよくわからない路地に入り込んでしまいました。急いで歩いたせいか頭がくらくらしてきて自分でも(これはちょっとまずいかも…)と思ったところで、記憶をうしなってしまいました。

 気が付くとわたしは知らないお部屋に寝かされていました。気が付くと下着しかつけていません。わたしは驚いて飛び起きました。

 「お、気が付いたかい?」

 聞いたことのない男の人の声がしてわたしはさらに驚きました。そして間違いなくこの男の人になにかをされてしまったと思いました。

 「あ…あなたは一体…」

 咎めるようなわたしの声にその男の人は不本意そうに言いました。

 「なにもしてねえよ、俺は…」

 男の人がたばこに火をつけたようでした。

 「あんたこそ一体なんなんだい。他人の家(ひとんち)の入り口でぶっ倒れててよ。しかもゲロまみれで」

 男の人が立ちあがりました。声の感じは五十歳くらい…でしょうか。

 「電気つけるよ…」

 わたしは慌てて布団にくるまって下着姿のからだを隠しました。男の人も白いランニングシャツとパンツだけでした。筋肉質の腕や脚が見ました。

 「とりあえず洗い流せるだけ洗っといてやったよ」

 わたしが着ていた服が鴨居にひっかけてあります。

 「え…わたし…」
 「少し酒が過ぎたようだねぇ。まあ、学校の先生もたまにゃあ羽目も外さないとな」

 わたしが「学校の先生」であることを男の人は知っているようです。わたしには一切記憶がないのですが…。つけたままの腕時計を見ると針は三時半を指しています。

 「も…申し訳ありませんでした。ご迷惑をおかけしました。し、失礼します…」
 「まあ、待ちなよ。まだ服も乾いちゃいないよ。今日休みなんだろ? こんな夜中に飛び出していくことはねえよ。せめてお日さんが出てからにしなよ」
 「す…すみません」

 わたしは布団に寝かされていましたが、男の人は畳の上に座布団を並べてジャンパーを布団代わりにして寝ていたようです。きっとわたしに布団を譲ってくれたのでしょう。

 男の人が電気を消してまた横になりました。そして大きなくしゃみをしました。

 「すみません。寒いですよね…わたしが布団を使ってしまっているから…」
 「あ? ああ、まあ気にしないでそのまま寝ていなよ」
 「でも…」
 「俺はこういうのは慣れてるからよ。あんたこそ下着だけで寒いんじゃないのかい?」

 自分が下着だけでいることにハッとします。

 「いえ…大丈夫です」
 「へへ…。寒かったらいつでもそっちに行ってあっためてやるからよ…。おっと、学校の先生にこんなこと言っちゃあ怒られるな…」

 男の人はそう言うと背中を向けました。なぜわたしが『学校の先生』なのを知っているのか気になりますが、介抱されているときにでも何かしゃべったのでしょう。名前で呼ばれないのはそこまでわたしもしゃべっていなかったのだろうと思って少し安心しました。

 わたしはしばらく男の人の背中を見詰めていましたが、特にこちらを振り向いたり布団に入ってこようとしてくるような気配もありませんでした。わたしはいつの間にか睡魔に襲われて眠っていました。

 「ああ、起きたかい。おはよう」
 「お…おはようございます…」
 「服は…まだ生乾きだな…」

 わたしの服の横で男物の服も鴨居にかかっているのが目に入りました。タオルや手拭いも何本も…。きっとわたしを部屋に運び入れたりするうちに汚してしまったのでしょう。男の人もまだ下着姿のままでいます。

 「めし食っていきな。俺はもう食っちまったからよ」

 男の人がごはんとお味噌汁を卓袱台に並べています。

 「すみません…。いただきます…」
 「腹減ってるだろうからな。あれだけ派手にぶちまけてりゃぁ胃の中空っぽだろう?」

 確かにお腹が空いていました。下着姿のままでしたが、わたしはあたたかいお味噌汁を一口すすりました。

 「…おいしい」
 「あんた、家のほうは大丈夫なのかい?」
 「はい…。一人暮らしですので…」
 「ならいいや。良家のお嬢さんだったら娘が帰って来なかったら大騒ぎだろうからなぁ」

 確かにそのとおりだと思いました。いろいろ迷惑をかけてしまったことを改めて思いました。

 「すみません…本当に…いろいろご迷惑をおかけしてしまって…」
 「なぁに。俺も若い女と一晩同じ部屋に居られたと思えばありがてえもんよ」
 「いえ、そんな…」
 
 男の人が座布団を引き寄せて座るとたばこに火をつけます。

 「先生もいろいろ大変だねぇ。ヤマモトさんっていうのは誰なんだい?」
 「えっ…」


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