ヘブンリーブルーの笑顔-4
しのちゃん、口ではそう言っても身体は正直の子供版じゃないんだから。そんなこと言いながらスカートをまくりあげてヒヤシンスブルーのボーダー柄の女児パンツ、それもいつもまにか正面の膣当て ―クロッチだ― のところがワレメに食い込んでいるパンツを見せつけるの、やめなよ。ほら、しのちゃんの言うとおり、エッチな俺のおちんちんがもう硬くおっきくなりはじめてるじゃんか。
「そ、そうだよ。俺エッチだもん。だから」
言葉より先にしのちゃんの女児パンツに手が伸び、言葉と同時に身体が前のめりに膝をつく。さおりさん、あとどのくらいで帰ってくるかな。しのちゃんに頭をぽかぽか叩かれながら、俺はしのちゃんのスカートの中で最愛の「こいびと」の女児パンツをゆっくりと下ろし、視界のすべてに無毛恥丘から大陰唇やワレメそして太腿の付け根までをピンフォーカスで捉え、ゆうべはゆっくり見ることのなかったワレメの中をじっくりと見るために右手の指先でしのちゃんのワレメをそっと開いた。
宮古空港は俺が勤める支店の空港とはだいぶ違って、沖縄諸島を中心に羽田やセントレア・関空のフライトがそれこそ朝から晩まで飛んでいる。ターミナルの賑わいもぜんぜん違う。
さおりさんと一緒に見送りに来てくれたしのちゃんは、まるで自分がこれから旅行に出るかのようにはしゃいでいた。ロビーのシーサーに相変わらず目を見張り、土産物店では自分が食べる用のマンゴー雪しずくをねだり、出発便案内板の空港名を「なは、たらま、いしがき、はねだ……」と読み上げてから鼻をひくひくさせて「お兄ちゃんは読める?」とディスってくれた。読めらぁ、と言いかけて、「多良間」はこの仕事に就いていなければたぶん読めなかったな、と思って飲み込む。やりとりを聞いていたさおりさんが腰を折って笑い転げる。
さくら太平洋航空550便のファイナルコール(搭乗最終案内)が流れる。リュックと、さおりさんが持たせてくれた前のオーナーさんからのおみやげやさおりさん手作りの惣菜が入ったショッピングバッグと、俺の支店へのおみやげなんかが入った青い紙袋とを身体の左側に置いたまま立ち上がる。
「さおりさん、ほんとうにありがとうございました」
「いえいえ、なんのおもてなしもできませんで」
おどけるさおりさんの真似をしてしのちゃんがぺこ、と頭を下げる。にへー、と笑って顔を上げたしのちゃんを、あのときとは違ってなんのためらいもなく抱きしめる。しのちゃんの両腕が俺の背中に回ってきゅ、と抱きしめてくる。
「お兄ちゃん、また来てね。っていうか、はやくおひっこししてきて」
しのちゃんの声も、しのちゃんを見送ったときとは別人のように明るい。俺が、このままもう二度と会えなくなるかもしれない存在ではなく、こうやって自分に会いに来て、これまでどおりお互いに愛し合っていて、これからも「こいびと」でい続ける存在であることをはっきりと経験し認識したことが、しのちゃんの心の不安を取り去った、んだと思う。
「うん。またすぐ来るよ。俺の大事なしのちゃんに会いに」
俺の肩の上でこく、とうなずくしのちゃんの温もり。ゆうべ俺は、この小さな身体の「こいびと」の、それがどうして俺を「へんたい」な気持ちにさせるのか本人はいまいちまだ理解できていない「こいびと」にしか見せない恥ずかしい場所の、両手でくぱぁと開かないと奥まで見えない場所をくっきりと目に焼き付け、そしてその匂いをさんざん嗅いで立体的な記憶を焼き付けた。小学2年生から3年生に進級しても、しのちゃんのおまんこは変わらず子供のそれで、ささやかな膣前庭もまだ存在感の薄い小陰唇もクリトリスを完全に隠している陰核包皮も、あの懐かしい恥臭をぷん、と漂わせている、処女膜に覆われた膣口も変わらないままだった。裸になって、しのちゃんを前向きにだっこして、しのちゃんの右手でおちんちんをしのちゃんの膣口の処女膜にあてがい、俺の右手でしのちゃんのぺったんこの胸を、左手で学童体型のおなかをさするように愛撫し、上半身をひねるようにしてしのちゃんとキスした瞬間、しのちゃんの右手の動きに合わせてしのちゃんの8歳の処女膜おまんこにめっちゃ濃厚で大量の精液をずひゅっ、と射精していた。
陰茎に血流が一気に向かいかけるのを感じ、ぽんぽん、としのちゃんの背中を軽く叩いて立ち上がる。俺を見上げるしのちゃんの笑顔。えへー、と照れたように笑うしのちゃんの息臭を思いっきり鼻で吸い込む。
荷物を持って、三人でゲートへ向かう。日曜日だから並んでいる乗客はちょっとだけ多いけど、損益分岐点には達していない人数だ。こういうのも、俺がもし異動できたら解決しなきゃいけないタスクになるんだろうな。まあでも、しのちゃんがいれば頑張れるさ。
俺だけがゲートを通過し、背の低いフェンスごしにまた二人と向かい合う。