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オマケ付きケータイ・バモくん
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オマケ付きケータイ・バモくん-1

ガシャン。 

ぅわっ…… 

ビルの5階からケータイを落としてしまい粉砕。

今まで愛用していたDODOCOの古い機種だったけど、
粉々に砕けてしまった。
 
アレがないと生活が出来ないくらい僕はケータイ中毒だ。 

仕方ない。帰りに買い替えるかぁ…… 

仕事を早めに切り上げ、
いつものDODOCOショップに行くと 

もうCLOSE。 

えらい早く閉まってるわぁ。と呟いて車を走らせた。 
そういえば近所に最近、新しい店がオープンしたんだった。 
そこに行ってみよう。 

一旦車を我が家の駐車場に停め、その店へ向かった。 
「ほんだら堂」 
外観はなんだか古い骨董品屋のようだったけど、 
店頭の張り紙に 
「ケータイ新機種オープン特別価格」
とあったので、思わず店内へ足を踏み入れた。 

「いらっしゃい。」
初老の店主らしき風格の漂う爺さんが出迎えてくれた。 
オープン仕立てというのに客は僕だけのようだった。 
「ぁの〜ケータイがほしいんですけど…」 

爺さんは不気味な笑みを浮かべながら近づいてきた。 
「そんなら特別商品があるぞぃ。」
と箱からケータイを僕に差し出した。 

型はDODOCOの最新型のXK909IQ。 
市場価格は4万を切ることはなかった。 
が、しかし価格が…… 

3200円。 

あまりに安すぎる。 
怪しい。 
少しためらったが次に爺さんが発した言葉でついつい購入してしまった。 
爺さん曰く。 
「これは限定1台限りじゃて。しかも、おまけ付きじゃ。」 


なに言ってんだ爺さん。 
しかもおまけ付きなんて…でもどんなおまけなんだろう? 
と好奇心と値段の安さから即購入した。 

「いい買い物をしたのぅ」爺さんは手際よくケータイとその他オプションらしきモノを袋に詰めて渡してくれた。 

店内を少し見渡すと、あまり見ないような商品が沢山並べてあって興味をかなりひかれたが、
すぐに連絡しなくてはならない相手がいたので、店を後にした。
徒歩で家に向かう途中。 
「ぃて。」 

誰かの声がしたような気がした。 
周りを見回したけど誰もいなかった。 

坂を登り我が家が見えてきた。 


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