はじめてのフェラチオ、そして顔射へ-4
「……俺、生きてて、しのちゃんと出会えて、しのちゃんと『こいびと』になれて、ほんとうによかった……」
「へへへー、おおげさだなぁお兄ちゃん。……でもね、あたしもおんなじ。あたしの『こいびと』がお兄ちゃんなの、さいこうにうれしい」
しのちゃんの目尻が、さらににへー、と下がる。世界一愛しい「こいびと」が、もしかしたらもう二度と見せてくれないかもと悲観した、世界一かわいくて世界一目の中に入れても痛くないこの笑顔を、「こいびと」どうしでしかできないこの状況の中で惜しげもなく見せてくれる。俺は、仮にブラックホールに吸い込まれたとしてもしのちゃんのためならそこから帰還してくる自信がある。
これで終われば俺はなかなかに美しい純愛の主人公なのだけれど、しのちゃんの笑顔のすぐそばで隆々と勃起したままの、しのちゃんの唾液に湿ったままの俺のおちんちんが、はだかんぼの8歳のしのちゃんを前にして、それもお互いに生まれて初めてのフェラチオを経て、俺のなにかを後押ししてくる。言っちゃえよ、聞くだけ聞いちゃえよ、さっきしのちゃんにフェラされながら一瞬懸念したというか期待したこと、あっただろ。
「しのちゃんさ、あの……」
「なぁに?」
に、で、ちろっ、と露わになる前歯とピンクの歯茎。
「……その、俺の、さ、気持ちよくなったら出るやつ……あれ、身体とか、顔とかに付いたら、いや?……」
「白いねばねばしたあれ?ううん……」
きゅ、と唇を尖らせる。
「……うん、いいよ。お兄ちゃんの気持ちいよくなったのだから、だいじょうぶ」
そう言うとしのちゃんは、右手でそっと俺のおちんちんを握った。
「あたしが、きもちよくしてあげるね」
にへ、と笑ったしのちゃんの口から小さな舌が、あっかんべ、をするくらいだけ出て、しのちゃんの右手でしのちゃんの口許に誘われたおちんちんの亀頭をそっと、ぺろ、と舐める。その、しのちゃんの舌の感触が亀頭表面に伝わり、膝立ちしてぺったんこの胸の上で俺のおちんちんを舌フェラしている8歳のしのちゃんのはだかんぼの姿が視界全体でピントが合った瞬間、しのちゃんの右手の中で俺の仮性包茎が二度目の射精の律動を始めた。
どく、どく、ぶしゅ、ぴゅ、どく、ぴゅっ。俺の下半身を締め付けるような快感とともに、二度目とはいえそこそこ濃ゆい精液がしのちゃんの唇に、どちらかといえばぺちゃんとした鼻先に、すべすべして柔らかなほっぺたにかかる。しのちゃんに顔射している。その事実が、精子や精漿をさらに尿道口から放出させる。
あまりの快感に、律動のたびに顔を上に上げて小さくうめいていた俺の耳にやがて、しのちゃんの声が届く。
「ふ、ふぇ、ふぇぇぇぇん」