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マニア雑誌で見つけた素敵な人々
【歴史物 官能小説】

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【13】毎夜オナニーに耽る女子高生18歳の決意表明-1

【『ヤング・ラブ』昭和XX年6月号「ヤングの告白」より。X美(十八歳)】

 皆さん、はじめまして。わたしはX美と申します。『ヤング・ラブ』は去年の今頃から愛読しています。『ヤング・ラブ』に出会った場所は校舎の裏のゴミ置き場でした!(変な出会いですみません!)。

 学校の部室に古い机と椅子があったのですが捨てることになって顧問の先生に頼まれてゴミ置き場まで運んでいきました。ゴミ置き場にはいらないものがいろいろ置かれていて図書室の古くなった本とかがあったりしていました。わたしはそんな本が置かれていると「もったいないなあ」と思って、ときどき家に持ち帰ったりしていたのです。いろんな人の伝記とかずいぶん読みました!

 そのときもわたしはひもで縛られた本の束があったので何冊か持ち帰ろうと思って結び目をほどいてみたら、中の方から『ヤング・ラブ』もあったのです! それも何冊も! 

 わたしは『ヤング・ラブ』のことは知っていました。わたしが住んでいる町の本屋さんで売っていたからです。そして見てはいけないものということも知っていました(思いきり見てますけど!)。本屋さんのいちばん隅っこにエッチな本と一緒に売られていたからです(一緒に売られていた本は「×××××レポート」でしょ、「×××××大全」でしょ…)。

 わたしが住んでいる町には大きな本屋さんがあるのですが、そこで売っているのは見たことがありません。わたしが見つけたのは古い本屋さんで通りから覗いても薄暗い感じでお客さんがいるのをあまり見たことがないようなお店でした。あるときわたしは大きな本屋さんでいつも買っていたラジオ講座のテキストが売り切れてしまっていたので本屋さんを何軒か探してまわって、そのときにその本屋さんには初めて入りました。テキストを探してお店の中を探しているときに『ヤング・ラブ』と出会ってしまったのです!(運命的な出会い!)

 何気なく手に取ってみると表紙は果物を持った女の子…。でもなぜか目のところが黒く塗りつぶされていました。「変な表紙」と思いながら(またまたすみません!)ページをめくってみると…(もう恥ずかしくて書けません!)。わたしは時間が経つのも忘れて立ち読みしていました(印象に残っているのはやっぱり『ヤングの告白』です! 今もそうです!)。わたしはもうオナニーを覚えていたので(書いちゃった!)、同学年の子がオナニーのときに想像していることとかが書いてあるのを食い入るように読み耽ってしまいました。

 わたしは欲しくてたまらなくなりましたが、お店の人にこういう本をわたしたりはとてもできないと思ったので諦めてしまいました。でも自分でもあそこがジンジンしちゃっているのがわかって、正直に言うと万引きしちゃおうかなとさえ思いました(こんな告白でごめんなさい!)。

 話が長くなってしまいましたが、そんな思い出のある『ヤング・ラブ』が目の前にあるのです! それも何冊も!(繰り返してしまいます!) 表紙が果物を持った女の子の写真なのも同じ。胸がどきどきしました。わたしは一度部室に戻ると帰り支度をして、何食わぬ顔でゴミ置き場に戻ると誰もいないのを確かめて鞄の中に『ヤング・ラブ』を入れました。(なんとか全部詰め込むことができてよかったー!) その日わたしは生まれてはじめて『徹夜』してしまいました(次の日は眠かったー!)。

 気が付いたら空が明るくなっていてびっくりしました。そして愛する愛する『ヤング・ラブ』を押し入れの奥の奥に隠しました。それからしばらくは授業も部活も上の空であんまりよく覚えてマセン(恥ずかしい!)。ゴミ置き場に行ってみたら、雨が降っていて置いてあった本の束はぐしょぐしょになってしまっていました。

 …のようなことをノートに書きなぐっていたのは中学生の頃。わたしは高校三年生になり十八歳となった。貴誌とのお付き合いは変わりなく続いている。学校では生徒会活動に励んでおり年度はじめの生徒大会でわたしは生徒会長に選出された。自分で言うのもおこがましいが成績もトップクラスを維持しており、先日、学校推薦で△△女子大学への進学が決まった。

 クラスメイトから勉強の秘訣を尋ねられることもあるが「そんなのは別にないよ」と答えている。自分なりにはないこともないのだが、とても人に言えたものではない。だからここで告白させていただく。好成績の秘訣は『毎晩欠かしたことのないオナニー』である。

 学校から帰宅して一通りの予習・復習を終えて就寝前に入浴すれば束の間の自由時間だ。自由時間なのだから自分の好きなように過ごすのがいちばん。わたしにとっての自由時間の過ごし方は『オナニーに耽ること』。貴誌から得た様々な『同士』のイマジネーションを材料…否、『おかず』にして自分の性器、性感帯をまさぐり慰める。

 勃起する乳首、指に絡みつく愛液、口から洩れる切ない喘ぎ声…。すべてがわたし自身。誰にも明かすことはないけれどわたしだけが知るわたしの真実。男だけが持つ肉棒がわたしの膣を蹂躙するのを想像しては自分の嗜好や性癖を再確認する。自分のアイデンティティを確認できる歓び。その歓びの中でわたしはアクメに達し、深い眠りを経て朝を迎える。そして夜の至福の一時を励みに勉学に勤しむのである。

 『ヤング・ラブ』に毎号掲載される同世代のティーンたちによる赤裸々な性の告白は、都度わたしの股間を直撃した。股間をまさぐりながら感じる不思議な一体感、連帯感…。そのことを自覚してからというもの、わたしは堂々と貴誌を買い求めることができるようになった。学校帰りの制服姿のままで、ほかに買う本もあるけれどその一番上に着誌を載せて店主に渡す瞬間のときめき…。股間の疼きを自覚しながら…。

 来年の春からは新しい街で、わたしは貴誌を買い求めるに違いない。そして毎夜毎夜、同じような性癖を持ち貴誌を愛読する同志に思いを致しながらオナニーに耽るのである。


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