投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

真実の唄
【理想の恋愛 恋愛小説】

真実の唄の最初へ 真実の唄 5 真実の唄 7 真実の唄の最後へ

真実の唄-6

早くも自己嫌悪に陥った。こんないきなり…。



すると、彼から驚くべき言葉が飛び出した。

「あぁ、はい。覚えてます。祐一が課題実習のことを伝えに来たときにいた人ですよね?」

「…はい、そうです!」

涙が出そうなくらい嬉しかったのを今でも覚えている。


まさか、彼が車の中にいた私の存在に気づき、覚えていてくれたなんて…。


そして、次の言葉を聞いたとき私は本当に涙が出てきてしまった。





「実は俺もあのとき………車の中にいるあなたをいいなって思ってたんです」




秋風は柔らかく私を包み、空一面に広がる星は私だけのスポットライトの様だった。


「よかったら、今度会いませんか?」





そうして、私と彼は再び出会った。





そして現在に至る。



「すごーい!ドラマみたい!!」

娘は足をばたつかせながら言う。

「いいな〜そんな出会い!お父さんはお母さんの運命の人だったんだね」

可愛らしい笑顔を浮かべながら娘は私に言った。

「さぁ、どうかしら。ただの直感よ」

おかしそうに笑いながら私は答えた。

娘は『羨ましい』だの『運命』だの『ロマンチック』だの散々言葉を並べた。
静かになったかと思ったら、いつの間にかソファーのところで横になっていた。

私はそっと毛布をかけ、壁に飾ってある写真を眺めた。


真実の唄の最初へ 真実の唄 5 真実の唄 7 真実の唄の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前