代弁者-7
「ぶふぉッッッ!」
眼前に迫るストッキング越しの目がギラついた直後、先程の宣告通りに細い顎はガッチリと圧壊しそうなまでに掴まれ、瞼ごと前髪を握られた。
(は…なしッ…離しッ…離してえッッ!)
それはとても少女が見て良い姿ではなかった。
ギョロっと目を見開いた弘恵の泣き顔は狂ったように左右に振られ、汗に濡れる尻の割れ目にフワリと現れた尻尾は、あの汚生物のぐねるような動きにあわせてグルングルンと楽しげに揺れ動いていた。
『ほらほら、ウサギの弘恵お姉ちゃん、やっと麗世ちゃんがコッチ見てくれたよお?』
(その娘を離してえッ!みッ見ないで!お願い見ないでえッ!)
『ご挨拶はあ?「私は不思議の森から来た、ウサギの弘恵お姉ちゃんです。麗世ちゃんに会えて嬉しくて、お尻も尻尾もピョンピョンしちゃう〜」イヒッ!?イッヒヒヒ!』
(み…たくないよぉッ!こんな…こんなの見たくないぃッ!)
麗世の視線と弘恵の視線が衝突する。
その目は必死な訴えを麗世に伝えんとし、何度も首を振って「見ないで」と懇願してきた。
『ウサギさんは何を「イヤイヤ」してんだろうなあ?クククッ……なあ麗世、クソ穴をイジメられたウサギさんは、いったい《どうなる》と思う?』
「………ッッ!?」
弘恵は懸命に脚を閉じようとしている。
額に青筋を立てて海老反りになろうと足掻き、尻尾に虐待される肛門を隠そうとしている。
そのいずれもが叶わぬままに潰え、麗世に向かって股座は突き上げられたまま。
股間だけは守ってくれている鮮やかなピンク色の布。
その一点の色が濃くなったと思った刹那、その円はジワジワと拡がりをみせて小山の麓を湿地帯へと変えていった……。
『……どうなればアソコが濡れるのか、中3にもなれば知ってんだろぉ?クッククク!ウサギさんは「気持ちイイ」って思ってんだあ。クソ穴で感じて《発情》したんだよお』
「ッ〜〜〜〜!」
耳元で囁かれる淫らに過ぎる台詞に、麗世は息を詰まらせて身体を凝固させた。
確かに弘恵という女性は抵抗していた。
あの怯えきった目は演技などではなく、心の底から溢れ出た感情の発露だった。
しかし目の前の姿は……?
何かの液体が漏れ出るよう仕込まれたのかと思いもしたが、それを否定するように股布はますます濡れていき、遂には楕円形に別れた後ろみごろまでも濃いピンク色に染めていった……。
『麗世、よく聞けよお?アイツは元は報道記者でなあ、俺らが起こした森口涼花の拉致事件を探っていた古芝風花ってヤツの仲間なんだあ。
その風花ってヤツは俺らが姦ってやったし、首を突っ込んできたアイツも《姦ってやった》んだぜえ?』
「ッッッッ」
麗世は愕然とするしかなかった。
あの弘恵という女性は、ただの犠牲者ではなかったのだ。
警察の捜査力には及ばずとも、少なくとも事件を追って取材をして、解決に導く能力は持ち合わせていたはずだ。
権力は無くても、悪を滅する力は無くても、弘恵は《正義の味方》だったのだ。
仲間の風花という女性が斃され、そして弘恵自身も男共の毒牙に……。
犯罪者に立ち向かった古芝風花が、どれだけの暴力に曝されたのかは想像すらしたくない。
間違いなく玉置そらより惨虐な手口で凌辱されただろう。
仲間がそんな目≠ノ遭わされて、そして自分までも凌辱された女性があの井形弘恵だ。
そんな彼女が何故、変態としか呼べない責めを受けてあんなコトに……。
『どうしたの弘恵お姉ちゃん?もしかして麗世ちゃんに恥ずかしい格好見られて興奮しちゃったのお?』
「む"…お"ぅ"ッ!?お"ご〜〜〜〜〜ッ!」
『コレが紐パンだって知ってたでしょう?ほぅら、スルスルっと解いて……イヒヒ!』
(もうやめてッ!こんなの見せないでよお!)
なんの迷いも見せない指先が、弘恵のパンティの紐を解いて脱がしてしまった。
楕円形に膨れた秘丘には短い陰毛がツンツンと立ち、発情を表すように勃起した秘豆と、蜜唇を曝け出して咲き誇る肉花が麗世へと迫っていた。
『あれあれぇ?ツルツルだったオマンコが、随分と汚いイガイガのイガグリ頭になっちゃってるねえ?』
『イガグリマンコの《イガちゃん》かあ?フヒヒ!そういえばモリマン風花に「いがちゃん」て呼ばれてたよねえ?』
「ッッむ"ぐぅ"ッ!?」
ウサギのように赤く染まった目に、ボゥっと炎が揺らいだのを麗世は見た。
弘恵と風花の関係は大切な仲間であり、かけがえのない《友人》だったのだと麗世は瞬時に理解した。
自分にとっての玉置そらが、井形弘恵にとっての古芝風花なのだ。
でなければ今のあの揺らぎ燃える憎悪の瞳は、説明がつかない。
『オイ、確かもっこり風花≠フ前で姦られた時、弘恵のオマンコはツルツルだったよなあ?だったらもう一回、麗世の前でもツルッツルにしちまえよ……クククッ……なあ?』
(な…何度私をオモチャにすれば…ッッ!やめッ…や、やめてえぇッ!)