【12・調教】-1
動画には『記録1』『記録2』があり、他には何も書いていない。
差出人のアドレスはジュンイチから来たものだった。なんとなく、中の想像がつく。
俺は『記録1』から再生した。
内容はどこかの部屋の中を映したものだった。
部屋を上から眺める映像や、他の角度から見れるものが1つにまとめられたように合成されて流れ始める。
部屋の中は薄暗い。窓がなく壁一面に1人のキャラクターを映した写真が貼られている。
中央にはベッドだけが置かれ、そこには…四肢を拘束され、大の字にされたれっさんがいた。
着ている服装に気がつく。
「なるほど、これゲーム内のメイド服か…」
フリルのついた、かわいらしいメイド服。
そのメイド服の前をはだけられ、乳首にローターが貼り付けてある。
めくれた短いスカートからもおもちゃが動いているのが見え、服の中には更に無数にとりつけてあるのか身体中から何かのコードがのびている。
「……ぅ、ん…ぁ…ぅ…」
れっさんの瞳からはすでに光が消え、顔に流れていただろう涙の痕も乾いてしまっている。
足の間に失禁した跡も見えることから長時間放置されているのかもしれない。
そこに、ガチャガチャと扉を開ける音がし始める。
ガチャン…ガチャ…
カチャン…カチャン…ガチャ…
鍵をいくつも外す音が聞こえる。
「ガチャンッ!」
ひときわ大きくなると、扉が開かれた。
「戻ったよれんかちゃん……」
ジュンイチだ。
「また…我慢できなかったんだね…」
どす黒い炎を灯した狂気じみた目で、れっさんを見下ろしている。
四肢の拘束とおもちゃが外される。
「起きてれんかちゃん…ご主人様が帰ってきたんだよ…?」
ジュンイチがれっさんの耳元でそう囁くと、れっさんの瞳が開かれ、顔が恐怖に引き攣った。
「あ…あ……っ!?ジュ…ジュンイチ、様!お、お許しください!」
ガタガタと震えながら言い始める。
「……言ってごらん?」
「れんかは…ジュンイチ様以外のモノで…気持ちよく、なりました」
バシンッ!!
頬を叩かれる。
「…言葉が違うだろ?」
「も、申し訳ございません!ジュ、ジュンイチ様の…お…おチンポ以外で…」
「れんかは、い、イってしまいました」
「へぇ…まだれんかちゃんには浄化が足りないみたいだね?」
「これは『おしおき』かなぁ?」
にやにや笑いながらジュンイチが言う。
「そ、…それだけはお許しください…お願いします…」
れっさんが涙を浮かべる。
「何回イッたの?」
「よ…4回です、4回イきました」
パアァンッ!!!
鋭い音が響き、れっさんが張り倒される。それだけでは怒りが修まらないのか、身体を蹴りながらジュンイチは声を荒げた。
「うそだよねぇ!?ボク見てたんだよ!カメラで!!」
「あんなおもちゃで何回も何回もイキやがってこのビッチがああ!!!」
「や、やめて!ジュンイチやめて!!」
ドガンッ!!!
「ぐっ…あぁ!!」
腹に蹴りが入ったのか、身体を折り曲げ、その場を転る。
「誰に向かって言ってる!?様をつけろと言ってるだろ!!」
ジュンイチはしゃがみ込むと苦しがるれっさんの頭を掴み、顔を自分の方に向けさせた。
「おいビッチ!今からおしおきだ。今度こそ綺麗で純粋なれんかちゃんに戻してやる!!」
「お…お許しください!それだけはお許しください!!」
「なんでもしますから…!!それだけはや、やめ…お許しください!!」
れっさんがジュンイチの足に縋り付き、必死になって頼み込んでいる。
「だめだ、これはれんかちゃんを綺麗な心に戻す儀式なんだよ…さぁ、地下室に行こうね…」
「あ……!い、痛い!いやあああ!!お願いします!そこはいやああぁああ!!!」
れっさんの髪を掴み、無理やり引きずって部屋を出るところで、一旦録画がとまる。
俺は興奮する気持ちを抑え、記録2を再生した。