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ある熟女の日々
【熟女/人妻 官能小説】

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あんたいくつになる-1

 今日のお相手はわたしの密会相手の中では最年長の『丸山さん』。わたしと逢うのを『生き甲斐』だと言ってくれている。

 こんな関係になっていて言うのもおかしいけれど、『謹厳実直』という言葉が似合いそうな雰囲気。高校の頃こんな雰囲気の先生がいたっけ…。

 逢う日が決まると一週間前から食事にも気を付けて体調を管理していると聞いたことがある。そのお陰もあってか、毎回、年齢に似つかわしくないパワフルな事の運びで、いつもわたしをアクメに導いてからおもむろに後から精を放ってくる。

 「あんた、いくつになる?」

 事を終えての休息の時間に丸山さんがふと思い出したように尋ねてくる。

 密会の相手とはいろいろ話をすることもあるけれど、妙に生々しくなるのもいやなので。わたしは、相手のことを訊いたりすることはしない。

 でも、丸山さんに訊かれると父と娘ほどではないにしてもかなり歳が離れているせいかつい正直に答えそうになってしまう。『丸山さん』と聞かされている苗字もたぶん本当の名字だろう。そのようなお相手だし、別に本当の年齢を言ったからと言って身元が露見したりする訳でもないから気にしなくてもいいのだろうが、とりあえずわざと年齢を1つ足して答えた。1つくらいなら誤算の範囲だろう。

 「ほう、そうかい。ウチの嫁より一回りも上とは思わなかったね」
 「若く見えますか?」
 「若い若い。…まあ、ご婦人に歳を訊いたりしては失礼とは思ったんだが、あんた、何と言うか、年齢不詳な感じだったものだから、つい好奇心が勝ってしまってね。すまんすまん」
 「いえ、別に構いませんけど…」
 「あんた、オトコはワシだけじゃなかろう?」

 さりげなくきわどいことを訊かれてしまう。でも、丸山さんは好奇心で訊いているのではなく、とうに見抜いていることを口にしたに過ぎないのだろうという気持ちになる。

 「ほかのオトコどもも『若い』と言っておらんかい?」
 「さ、さあ…あまりそのようなことは…」

 少なくとも自分の子供よりも若い相手から『若い』と言われたことはないけど、そんなことは黙っておくしかない。

 「そうかね。でも、きっとみんなそう思ってるはずだよ。口には出していないだけで」
 「自分では若いなんて思ったことはないのですけど…」
 「まあ、そうかもしれんね。でも、オトコからしてみるとだね、若いんだよ。突き入れたときの肉の感触に裏切られる…もちろんいい意味でだね」

 肉の感触…。『いい意味で』という意味がよくわからないけれど、とにかく外見が若く見えるという訳ではなさそう…。

 「はぁ…」
 「そんなふうにきょとんとしているところも年齢不詳に輪をかけるのだがね。でも〇十〇歳とは思わなかった。『今日、若いって言われたの』って帰ったらご主人に自慢していいと思うがね。」

 丸山さんが冗談を言って高笑いしている。わたしの『若さ』をほめた丸山さんも年齢に似つかわしくない身体をしている。さすがに皮膚は少々緩んでいるように見えるけど、毎日2万歩は歩いているとかで太腿やふくらはぎには筋肉がしっかりついている。お腹周りにもぜい肉がまとわりついている感じは一切ない。

 そして…”持ち物”にしても色は黒々としていて年季を感じさせるけれど、行為のときは硬さを常に保っている。一旦事が終わればしばらくはしぼんでいるけど、もう1回…という雰囲気になればたちまち元の硬さを取り戻していくし、今日はこれで…ということになればそのままで。時間と気分にまかせてまさに自由自在という感じ。

 「おっと。少しばかり汗をかいたから水分を補給するか」

 丸山さんがカバンから水筒を取り出している。

 「あんたも飲むかい?」

 水筒のふたに冷たいお茶を注いてわたしに渡してくれる。まるでピクニックに来て呼吸を整えながら休憩しているかのようだ。


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