【11・淫獣】-2
ギシギシとベッドが軋む音で目が覚めた。
どのくらい眠っていたのかわからない。
堅い床の上で眠っていたために体が痛い。
(ん?床…?)
目の前を見るとヒロも床に転がっている。
(あれ?)
ベッドの上を見ると…部屋を見つけたのか、ジュンイチがれっさんに乗り、激しく腰を振っている。ソウタあたりが場所を教えたのかもしれない。
「おおお!れんかああ!!何でボク以外ので…チクショウ!チクショウッ!!」
叫びながら狂ったように腰を打ち付ける。
組み敷かれているれっさんを見る。
両手を広げ、腕を掴まれ押さえつけるような形で犯されていた。
突かれるたびに身体がバウンドしそうなぐらい、その勢いは凄まじい。
「れっさん…?」
声をかける。
れっさんの瞳からは光が消え、目を開いたままなんの反応もない。
それでも見ていると、僅かに口が動く。
「やっぱり2人の部屋に閉じ込めなきゃだめなんだ…」
「こんな外に出るから汚れてッ!!!」
「ボクのものなのに!!ボクの!!!」
ジュンイチはれっさんしか見ておらず、こちらが目を覚ましたことに気がついていない。
「ぅ…ぁ…ぅぅ…」
光の灯っていない瞳から涙が零れる。
「れんかちゃん!?うれしいんだねっ!?やっぱりボクのがいいんだっ!!」
「あああっ!!ごめんね1人にしてっ!!大丈夫!もう離れないよっ!!」
「愛してるれんかっ!!愛してるっ!!!」
ジュンイチが体勢を変え、その太った体で圧力をかけるように突き始める。
れっさんの身体がおもちゃのように跳ねた。
「………って……」
ふいに、突かれ続けるれっさんの口から何か声が漏れた気がした。
「…だ……か…っ、けて…」
ほとんど聞き取れないぐらい微かな声が聞こえる。
(誰か助けて)
そう言うように口が動く。
(ふふ…いいね、いい展開だ…)
もちろん俺はこのまま何もする気はない。
れっさんはジュンイチがこのまま家に連れて帰るのだろう。
監禁され、どんな仕打ちを受けるのか……。
想像するだけでにやにやと顔が歪む。
しばらく見ていると起きたのか、ヒロが無言で外に出ようと合図してくる。
(じゃあな、れっさん)
ジュンイチにナカに出され仰け反る姿を横目で見ながら、俺はれっさんを残しホテルを後にした。
その後は何事もなかったかのように、いつも通りの日常がやってくる。
1度れっさんの部屋に行ってみたが、中は俺たちが部屋を出た時のままで帰ってはいないようだった。
ゲームにもあれから2人共がインしていない。
そして…1ヵ月が過ぎた頃、俺のPCに2つの動画が送られてきた。