【7・粘着】-2
「れんかちゃん、ここから出たらボクらの家に行こう?」
「…ボクらの家って…?」
……何を言っているのかわからない。わたしが何も言えずにいると、更に興奮したようにジュンイチは話をつづけた。
「そうだ!これ見てよ!」
「れんかちゃんがいつボクのところに来てもいいように部屋を作ってあるんだ!」
得意げにスマフォの画面を見せられる。
そこには、ゲームの中につくられたわたしのキャラクターの姿が拡大され、写真として部屋中に貼ってある異様な空間が映されていた。顔のアップや、無理にアングルを変えたのかスカートの中、胸を強調して映されたものが多い。
そしてわたしがゲームの中で使っている物と同じような服が部屋のいたるところにハンガーに掛けて置いてあった。
「ほら、ここなられんかちゃんゲームの中と同じになれるよね?」
「え…あの……、どういうこと?」
「だからあ!忘れちゃったの!?ゲームの中だよ!!」
まったく噛み合わない話に、どう動いていいかわからなくなる。
「ゲームって…あのジュンイチ達と一緒に遊んでいたゲーム?」
「そうだよ、最近れんかちゃん来なくて寂しかったよ〜」
「あのねジュンイチ、今はゲームの話をしてる場合じゃ…」
「ゲームの中でボクとれんかちゃん愛し合ってるでしょ?」
話を変えようとしたとたん、思ってもみなかった単語をだされた。
愛し合ってる?
ゲームの中には結婚システムなどといった、カップル同士がリアルと同じく結ばれるシステムはある。システムを使ったことで貰えるアイテムだったり、リアルと同じく仲良くなった者同士が行ったりと、かなり理由は様々だ。
でも、わたしはジュンイチとそのシステムをもちろん使ったこともない。それのことだったとしてもおかしく思いながら聞き返す。
「愛し合ってるって…?」
「だって、毎日あいさつして、毎日一緒に遊んで、寝るときにはおやすみって言ってるんだよ?」
「ゲームの中とは言えこれってもうカップルだよね!ボクれんかちゃんと恋人同士になれてうれしかったんだぁ」
それは勝手にジュンイチがわたしの周りをうろうろしていただけで、別に挨拶も会話もそんなにした覚えはない。
「でもね、れんかちゃん。リアルの世界だと今日みたいにどんどん汚れていっちゃうでしょ?」
「ジュンイチ…な、何を言ってるかわからないよ…」
ジュンイチの目つきに思わず離れようとじりじりと後ろに後退する。
「…れんかちゃんは本当はセンさんに抱かれて喜んだり、おもちゃで気持ちよくなっちゃうような淫乱な女とは違うよね?」
「そうだよ!愛し合ってるボクのおチンポだけで気持ちよくなるのが本当のれんかちゃんなんだッ!!!」
「…ぅ……」
言葉が出てこない。センさんとも違う狂気を向けられる。
「れんかちゃん、センさんに中に出してもらってたよね?」
「ダメだよそんなことしちゃ…!」
「今からボクのモノでれんかちゃんのナカいっぱいにして、浄化してあげるね…」
「ジュン…イチ…?や、やだ!!」
言うなり、わたしに覆いかぶさってくる。
ブチ!ブチブチッ!!!
ジュンイチの手がわたしの服をあっさりと引きちぎり、ボタンが弾け飛んだ。
そのままブラを捲し上げられ、胸を凝視される。
「れんかちゃんの生おっぱいだぁ…」
ジュンイチの汗がわたしの身体に滴り落ちていく。
「やだよジュンイチ…やめて…」
震える声で懇願する。
「ねぇ、さっきおもちゃでボクが舐めた時想像した?」
「ボクの舌で乳首舐められるの想像して気持ちよくなった?」
「こうやって……」
「あ…やぁ!!」
舌がゆっくりと胸の上を這って行く。
胸の下側から谷間の方に動き、チロチロと蛇のようにねっとりと絡みついて行く。
「やだ…ジュンイチまでこんなこと、しないで…っ」
「なんで?ボク達愛し合ってるんだよ?愛し合ってる2人がこうするのは自然なことだよ…」
舌が胸の先端に辿り着き、その舌先で弄ぶように転がされる。
「は…あ!ん…っく…っ…」
「ほら…れんかちゃんの乳首堅くなったよ…」
「やめて!やめてっ!!」
ぐいぐいとジュンイチの身体を必死になって押し返す。
「…どうして…?乳首…ほらこんなに堅くなって上を向いてる…」
「ボクねぇ、女の人とこういうことするの初めてなんだぁ…」
言いながら胸を揉まれ、乳首を吸われる。
「でもいっぱい練習したから、れんかちゃんにいっぱい気持ちよくなって欲しいなぁ…」
「ん!?んぅう!!」
ジュンイチの分厚い舌が口の中に入ってきた。
「やぁっ!!……んんぅ!!」
咄嗟に唇を離すように横を向くが、顔を両手で掴まれ深くキスをさせられる。
(いやだ!これじゃまたセンさんの時みたいに…っ!!)
「ジュクッ!ジュルルッ!チュバッ!!」
「はぁ!はぁ!れんかちゃんとのキスだ!ボク今本物のれんかちゃんとキスしてるよ!!」
ジュンイチの興奮しきった声が耳元で聞こえる。
「んっ!んっ!あぁ…れんかちゃん!れんかちゃん!1つになろう!!」
わたしの手首を抑えたまま、ズボンを脱ぎ下半身を露出させた。