最高のパートナー-4
会見も終わりオフィスに戻ると、社員達が歩み寄り、会見中に退席した都姫を心配する。
「体調大丈夫ですか!?」
「どこか悪いんですか!?」
と、声を掛けてくる。
「あ、うん、大丈夫。」
その言葉に社員達は安堵の表情を浮かべた。そして会見の成功を祝った後、都姫は鉄平との事を報告する。
「みんなに報告があるの。私、神谷君と、結婚する事になりました。」
その爆弾発言に皆んなが驚きどよめいた。
「えっ…!?」
「い、いつの間に2人、デキてたんですか!?」
今まで2人ともそんな素振りは見せて来なかった為、2人がそう言う関係になっていたことが襲撃的だった。
「ごめん、皆んなに黙ってて。それでね、あの…、私…、妊娠しました。」
「えっ!?」
更なる衝撃に全員が絶句した。
「じ、じゃああの会見での」体調不良は…
都姫は頭をかきながら答える。
「つわり…です…」
さらにどよめく。社員達は都姫と鉄平の顔を驚いたような顔をして交互に見る。
「い、意外過ぎる組み合わせ…」
「えー!?ホントなの!?」
「妊娠とか…マジかー!?」
動揺が隠せない皆んなだが、そんな雰囲気を夕梨花が和ませる。
「でもお似合いよね!CEO、鉄平くん、おめでとー!」
その一言をきっかけに祝杯ムードに包まれた。都姫は恥ずかしいが物凄く嬉しくて幸せだった。鉄平も珍しく照れていた。
「えーっ?じゃあもう鉄平くん、遊んでくれないのー?」
乙葉が意地悪そうに言う。
「たまには♪」
ウインクする鉄平に都姫が睨む。
「もうダメですーっ!」
「ち、ちょっとだけは…」
「そしたら離婚!クビ!」
「マジかー!!」
頭を抱える鉄平に笑いが起きた。
「プレイボーイもいよいよ年貢の納めどきですね♪」
彰がそう言って肩を叩き慰める。
「こんないい女捕まえて浮気はないでしょー!」
「玉の輿じゃん!」
女性社員からは冷やかしの声が上がる。
「宣言しちゃえばー?もう都姫しか愛さないって!」
散々囃し立てられた鉄平だが、もう初めから浮気なんてするつもりはなかった。そしてはっきりと宣言した。
「コレからは東原都姫…いや、神谷都姫だけを愛しまーす!」
と。その生涯一穴宣言に皆んなが盛り上がった。都姫も物凄く嬉しかった。
「じゃあ今日で女遊びは卒業って事で、みんなでパーっと乱れたパーティやるってのはどーぉ!?」
鉄平のその提案は皆んなから拒否された。態とらしく残念がる鉄平の腕に都姫はスッと抱きついた?