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楓南と恵未
【ラブコメ 官能小説】

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楓南と恵未 -6

 これまで慣れ親しんだ恵未の肉体のはずだったが、1年近くのブランクは大きかった。
固く抱き合って熱い口づけを交わし、自らもどかしそうに衣服を脱ぎ去った後に現れた胸や腰回りの豊満な膨らみ、手触り・肌触り・息づかいやその身体から放たれるフェロモンの香り等々いろんな感覚が新鮮で、そのすべてが以前よりもはるかに強い刺激で俺の五感に襲い掛かってきた。
1匹のオスと化した俺はか弱い獲物となった恵未の肉体を弄び、夢中で頭の天辺から足の先まで全身を心行くまで貪った。
更にオレ自身はこれでもかというほど天を衝いていきり立ち、しばらくひとりで持て余していたダブルベッドの上で、身体は逃げようとしているのにも関わらずまとわり絡みつく恵未の芯を奥深くまで容赦なく攻め立てた。
「はァッ」
「やッ」
「くうッ」
「んんっ」
「ああ〜っ」
それは俺も恵未もその長かった空白の期間を埋めるべく大いに燃えて情欲をぶつけ合った営みになったのだった。

 1時間後、俺と恵未はこれまでになかったほどの激しい絡み合いに満足して、汗にまみれてぐったりとベッドに横たわっていた。
「もうだめ!これ以上続いたら死んでしまいそう。」
恵未があえぎながら言った。
「すっごく暴れてたね。隣に声が聞こえてたかも…。」
「恥ずかしい。こんな激しかったの初めてかもしれない。あなたがずっと我慢していたって言うのがよくわかったわ。」
「満足してくれた?」
「ええ、もう十分。おかげで身体に力が入らなくて起き上がれない。」
「いいよ、まだ寝てれば。」

 俺はヨロヨロ起き上がって冷蔵庫から缶ビールを取りだして戻ってきてビールを口移しで恵未にふくませた。
恵未は1口2口と美味しそうにゴクゴクッと飲んだ。
それから恵未は「ふぅーっ」と大きく息を吐いて感慨深げに言った。
「やっぱり良いわね。」
「何が?」
「この部屋であなたと2人でいられるのが。」
「そうだね、恵未とまたエッチすることができて幸せだよ。」
「イヤだ、エッチだけ?」
「エッチも。」
久しぶりに2人で笑った。
その日は恵未は夕方までいて、身の回りの品を取りに一旦実家に戻った。


 そして翌朝、前日の営みの疲れを癒すべくベッドでゴロゴロしていると
“ピンポ〜ン“
もう恵未が来たのかなと思ってモニターを見ると楓南が立っていた。
しまった、昨日は恵未とのエッチに夢中になって、楓南のことがすっぽり頭から抜け落ちていた。

 楓南は玄関に飛び込むなり言った。
「姉さんがここに戻って来るってどういうことなの?」
「え? そ・そういうことだよ。」
「ウソつきっ! 姉さんじゃなくって私を取るっていう、あの約束はどうなったの? 指切りまでしたじゃない!」
一気にまくし立てる。
「ウ・ウソじゃないよ、楓南のことも好きだよ。」
「姉さんも私もどちらもってこと?」
「そう、楓南も恵未も両方大切だって。」
「そんなのずるい! どうして私を取るって言わなかったの?」
「だって最初から恵未が戻ってくるっていう話になったから、そんな事言えなかったんだ。恵未が悲しむから。」
「じゃ私はどうなるの? どうなっても良いの? 私ひとりでほっぽり出すの?」
「でも俺の奥さんは恵未だし…。」
「私も同じくらい大切だって言わなかった?」
「う・うん、言ったかも…。」
楓南の勢いに押されてしどろもどろになる。



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