唇-3
「サトコ先輩・・・・・・私・・・」
「大丈夫・・・・」
サトコは 少し笑ってから
チカの身体を背後から抱きしめていく。
「冗談よ!チカちゃん可愛い!」
「え?え?え?」
サトコは笑いながら 俺を見てくる。
「アキラ 私が女の子を好きだったら 興奮した?」
俺は きっと少し変な声で話したかもしれない。
「いや・・・・興奮するかどうか・・・」
「なんだ・・・つまんない!」
そういうと サトコはドアを開け 浴室から出てしまった。
リュウさんが 脱衣所で少しびっくりしていた。
「わ!サトコか!」
「なによその驚き方!失礼ね!」
「お前はアキラとペアじゃないのか!?」
「いいのいいの!チカちゃんあんたのせいで疲れてるみたいだし」
「確かに 俺に 突かれてたな」
「・・・・・・・・・・・・あんた最低」
そんな会話を聞きながら 俺は湯船から出て
チカの身体を抱きしめてみた。
「あ・・・・アキラちゃん」
数秒間 そのままじっとしていたが
チカが 俺の身体を撫で始めた。
「・・・・・アキラちゃん・・・・サトコ先輩と・・・」
「・・・・チカも・・・」
「言わないでよ・・・・嫉妬・・・・したんだから」
「・・・・・・俺だって・・・・」
そこまで話すと
打ち合わせていたかのように
俺とチカは同時に求めあうようにキスをしていた。
いつもより 熱く 激しく
唇を動かしあい
吐息を吸いあうように・・・・・。