終章-1
【終章】
相賀美奈が、突然バイクに乗り始めて世間を騒がせた。
それが公表されることになったのは、人気モトブロガーのヨシリンの動画配信がきっかけだった。
ヨシリンがいつもの【バイク女子のナンパシリーズ】の企画で、大型バイクに乗る女子にたまたま声をかけたのが、人気女優の相賀美奈だったのだ。
「いいバイク乗ってますね。どこへ行かれるんですか?」
美奈の乗るバイクは、ハーレーダビットソンXL1200T。初めはナナと同じ883にしようと思っていた。しかし、先に結依も883にしたこともあって、ナナが一緒だと面白くないということで、883より足つきの良いこれをチョイスしたのだ。
「あたしですか?」
と、ヘルメットを脱いだ美奈を前に、さすがのヨシリンも絶句した。しかし、美奈の方から、
「ヨシリンさんの動画、いつも楽しく観てます。あたし、ナンパされちゃったんですね」
「は、はい」
「嬉しいな♪バイクに乗り始めたら、いつかはヨシリンさんにナンパされたいと思ってたんですよ」
と、満面の笑みで応えたので、気を取り直したヨシリンが、改めてツーリングに誘ったのだ。
その後のツーリングでは、初対面同士とは思えないくらいに2人は意気投合し、肩の力が抜けた2人のやり取りは見ていて楽しく、このときの回は、初日で閲覧数が100万の大台を超える神回となったのだ。
美奈のこれまでのイメージと、大型バイクのギャップで世間は騒いだが、今では清純派バイク女子として、更に人気も高まっていった。
結依も、時々、ヨシリンの動画に登場するようになっていた。視聴者の希望で準レギュラーとなってからは、ヨシリンの勧めで、自身でも動画を配信するようになった。今では天然生真面目キャラとして人気が出始めていた。
一部では、その生真面目さから処女説が囁かれていた。
「どこが処女なのよ」
「あん、あん、お、おまんこ、き、気持ちいい、もっとぉ、もっとぉ」
亨の上で激しく腰を揺する結依を見て、ヨシリンは呆れ返っていた。
「こっちの清純派女優も、似たり寄ったりだけどね」
ナナが目の前で喘ぐ美奈を指差した。
動画に美奈を登場させたとき、美奈の演技力をまの当たりにして鳥肌が立ったことを、ヨシリンはナナに話した。
「だって、本当に初対面だと勘違いしたほどだよ。あれでこっちも自然体でいられたんだもん。ホント、凄い影響力だよ」
「うふふ、今は素がだだ漏れだけどね」
「あん、あん、頂戴、ザーメン頂戴、おまんこの奥に、ああん、ああん、aha omanko omanko Keep going on! I 'm coming!」
四つん這いで、翔に尻をぶつける美奈を見て、ヨシリンもナナもニヤニヤ笑っていた。
こうして、本来なら気軽に会えなかった美奈とヨシリンと結依だったが、3人が集まっても、そこに不自然さはなくなったのだ。
美奈が喘ぐ横では、智美と明が正常位で励み、彩花は春奈と双頭ディルドで楽しんでいた。
「今度こそ、ナナお姉さんにまんこ綱引きで勝つんだからね。春奈お義母さん、真面目に相手してくださいよ」
彩花は双頭ディルドを楽しむ前には、いつも練習試合をしてからが常だった。
「ねぇ、ナナちゃん、やっぱり動画デビューする気はないの?」
「前に言ったでしょ。以前のお客様に顔バレしたら、あたしたちの関係にも影響するからって。それに英会話も本腰入れてやらないとね。ヨシリンはどうなの?」
「あたしはまだまだかな。ナナちゃんのアメリカ行き、もう直ぐだよね。でも、もったいないなあ。こんな逸材、滅多にないのになあ」
ナナの裸体を上から下まで、手で作った画角で繁々と見ながら、ヨシリンが残念そうに言った。
「一足先に行って、地均ししとくからね。美奈ちゃんはネイティブ並みだし、翔くんも彩花ちゃんも日常会話はマスターしたようだし、あたしたちも頑張らないと」
これから進める計画のためには、ナナの人脈の多さは助かるはずだ。
「しばらくは寂しくなるね」
少し落ち込んだヨシリンの手を取り、ナナが自分の割れ目に導いた。
「そんなの直ぐだよ。そんなことより、あたしたちもしよっか」
「ちょっと待って、ナナちゃんのお尻からおまんこ撮るなら、身体はこっち向きね」
ヨシリンは、四つん這いになるナナの尻がレンズに向くように、女体の向きを考えて仰向けに寝転んだ。
おしまい。