欲情-1
それから、、、小一時間ほどが過ぎただろうか。
断続的に聞こえて来ていた男どもの小汚い呻き声がぱたりと止んだかと思った瞬間、、、部屋のドアが開いた。
「啓介っ、、、待たせたなっ」
体にタオル一枚を巻きつけただけの高尾が入ってくるなり、
「ほらっ、来いよ・・・準備出来てるぞ?」
「な、なんだよ、準備って?それより麻由は大丈夫か?」
かれこれ一時間近くも麻由は抱かれ続けている。
「大丈夫なんじゃないかな、、、若いし。でも感じてるかどうかは微妙だな。麻由ちゃん、ほとんど声出さずにずっと泣いてる」
「泣いてるなら大丈夫じゃないだろっ」
啓介ひとりだけが明らかに目線が違った。
無理からぬことだ。啓介にとっては娘のようでもある麻由も、他の男には「女」であり、こうなれば「雌」だ。
「そんなことより、、、行くぞっ、お前もやりてぇだろ?」
麻由を抱ける、、、彼女の裸が見れる。しかし、、、
啓介の中で、「理性」と「欲情」が対峙する。
「いや、、、そんなことしたら、あとが気まずい」
「大丈夫だって、今、麻由ちゃんは目隠しされてる」
(、、、それなら)
遂に啓介は、己の「雄」を捨てきれなかった。
「ほらっ、早くしろって」
高尾に手を引かれた啓介は、抵抗の力を抜いた。自分の意志でなく、高尾に誘われたのだと・・・自身に言い訳をした。
ベッドのほうを見ると、目隠しされている麻由が、全裸で犯されていた。
「うっ、うっ、、、あ、ああァァ・・・はぁはぁ」
息を乱しながら呻き声を上げ、麻由は騎乗位で突きあげられている。背後からは二人の男に、ささやかな膨らみを見せる両胸の、それぞれの乳首を弄ばれている。
それらをいきなり見せられた啓介には、衝撃そのものだった。
目の前で娘が犯されている父親の心情とは、、、おそらくこのようなものだろう。
どんなものか、、、見てはならぬものを見せられたショックと、なぜか相反する興奮・・・事実、啓介の「男根」は張り裂けんばかりだ。
厳密に言えば、啓介にはショックのほうが大きかった。
「はぁはぁ、、、い、逝くよっ麻由ちゃん!!」
まさか、中に出すつもりじゃあ・・・
啓介が駆け寄ろうとすると男は麻由から離れ、発射した「白い悪魔」は麻由の尻に飛散した。
男の胸に抱かれ呼吸を乱す麻由が、啓介の目の前で唇を奪われる・・・
啓介のなかで何かが弾けた。
男から麻由を取り戻すと、彼女をベッドに押し倒し、すぐに唇も奪い返した。
啓介にとって、麻由との初キスではあったが、、、啓介には麻由を取り返した心地だった。
「、、、あ、ほらっ、麻由ちゃん、次のオチンチン、行こうかっ」
あまり静かだと麻由が啓介に気づいてしまう、、、そう思い高尾は、わざと騒がしくする。
「うぐっ、、、い、いやっ」
キスを嫌がる麻由の手を押さえる。目隠しをとられてはまずい。
気を利かせた連中が、啓介に代わり麻由を押さえつける。
その間に啓介は、窮屈なジーンズを脱ぎ、勢いで下着まで脱ぎ去る。
張り裂けるかと言うほど充血した「相棒」を、この数年啓介は見た覚えがない。
横たわる麻由の乳房を凝視すると、、、ほとんど膨らみがない、といっていい。
以前から「貧乳」であろうことはわかっていたが。
今日の参加者のなかには、麻由の胸だけを・・・残念に思う者もいる。
すすり泣く麻由に構うことなく啓介は、今度は彼女の意外なほどに濃いヘアに目を向ける。
この奥に、彼女の大事なモノがある。