人気女優の試練と進化-3
「あぁ、は、早く…」
もどかしい美奈は、その先を口に出して求めたが、乳房を揉む翔の手は、乳首に伸びず、その下へと移動を始めた。それを肩透かしと美奈は感じたが、その思いは直ぐに打ち消された。
指による乳首への捏ねはスルーされたが、首筋から鎖骨へと、翔の唇が下がってきたからだ。美奈は指で与えられる以上の刺激に期待した。
「吸って…」
しかし、その行方は鎖骨から胸に進まず、脇腹をへと方向は変わり、痛いほど硬くなった乳首は迂回された。
「お、お願い…おっぱい吸って…ください…はぁ、はぁ、はぁ」
敏感な部分、乳首への直接的な刺激は避けられたが、それでも女体を撫でる優しげな刺激に、吐息は漏れ続けた。
先行する指で下腹を撫でられ、脇腹を擦られた。反対の手指もへその周りと、紆余曲折しながら、徐々に一番待ち望んでいる目的地へと向かっていた。
「はあ、はあ、来て、来て…」
美奈の期待感が更に高まってくる。
「は、早く…」
ようやく、デルタゾーンに手指が到着した。美奈は触れやすいように足を開いた。
放尿のときに翔に与えられた刺激を思い返し、ゾワゾワとしながらそのときを待った。
翔の手にさわさわと陰毛を撫でられ、パンティラインを指が往復した。しかし、肝腎な開かれた割れ目の中には、なかなか進んではくれなかった。唇はへその周りを愛撫したまま、下へは降りてこない。淫らなに濡れた部位を見て貰いたい欲求もあった。
「早くぅ…」
美奈は自ら太ももを抱え上げてアピールしたが、翔の手は再び、下腹へと上がっていった。それに釣れて翔の唇も上へと上がっていった。
「いや、いや、いやあああああ」
幾度もＡＶを観賞する中で、女が懇願するシーンがあった。美奈は少し大袈裟に思っていた一方で、そこまでも狂おしく肉欲を求める情況に憧れてもいた。
「苛めないでぇ、お、おまんこ、おまんこ、弄ってぇ、ああん」
憧れていたことを今体験している。喜ばしいはずなのに、それを楽しむ余裕はなかった。
ただ、女体が求めるままに、美奈は淫らな言葉を口にしながら懇願していた。
「お願いします。お、おまんこ、おまんこ、ああん、お願い」
我満の限界を超えた美奈が、快感を求めて自身の股間に手を伸ばそうとした。
「ダメだよ」
それを予想していた翔が美奈の手首を掴んで止めた。
「いやあああああ！」
美奈は顔を左右に振って半狂乱に叫んでいた。
「離して！離して！いやあああああ」
逃れようとしても、力で翔には敵わなかった。１８年の人生の中、自分の意思がここまで阻まれたことはなかった。魑魅魍魎の芸能の世界に居るとはいえ、多少なりとも恵まれた環境で育った美奈にはこれは堪えた。