投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

秘剣露時雨秘裂返しのお満
【コメディ 官能小説】

秘剣露時雨秘裂返しのお満の最初へ 秘剣露時雨秘裂返しのお満 127 秘剣露時雨秘裂返しのお満 129 秘剣露時雨秘裂返しのお満の最後へ

将軍の裁き-1

【将軍の裁き】

いつもだったら、吉宗と2人きりになる事に、お露は喜びを感じていたが、今はこの状況が怖かった。

「へ、部屋を片付けまする」

お露は、気詰まりから逃れるように、手にした手拭いで、精液で汚れたら床を拭き始めた。

「わけを聞こうか」

「うっ…」

お露の手が止まった。それだけで吉宗が、全てを見抜いていた事をお露は察した。

「この吉宗が気付かぬとでも思うたか?そもそも、赤玉の事を知らぬと思うは、侮り過ぎじゃ」

そう、【影】は自分だけではないのだ。お露は慢心していた事に気付かされた。

「あぁ…」

将軍への背信は死を持って償わなければならない。お露は咄嗟に太刀置きに手を伸ばそうとしたが、吉宗が身体をずらしてそれを制した。

「させぬ」

「も、申し訳ございません」

自害もできない未熟さを悔やみながら、お露は平伏した。

「情が移ったか」

お露の身体がピクリと震えた。

「はい…」

か細い声でお露は答えた。

「この吉宗からあの姉弟を守ろうとしたのじゃな」

もう、隠しても仕方がなかった。お露は顔を上げて吉宗に向き合った。

「はい。この先、あの姉弟は波乱万丈の生涯を生きる事になりましょう。ならばせめて、今のこの時を仲睦まじく過ごさせたく思ったのです」

お露は仲の良い2人の姿を思い浮かべて、心を和ませた。自分は愛する者の子供を持てない身、お露は叶わぬ母性を、2人に感じていたのだ。

そんなお満の絶頂が、必ずしも絶頂波を起こす事がなく、吉宗とも普通に性行為が可能である事、更には赤玉の効果を得ると、その絶頂波にも堪えれる事を知ると、吉宗はお満を手元に置きたがるはずだ。

吉宗がそれを望めば、ただ、竿之真を配下に入れるだけで済む。しかし、竿之真が侍の名誉である徳川家の直参になったとしても、お満が吉宗の思うがままになれば、2人に幸はない。

それらの事を、心中に秘めるだけならば、辛うじて任を続ける事ができたが、お露は将軍の意より、母性を優先してしまったのだ。


秘剣露時雨秘裂返しのお満の最初へ 秘剣露時雨秘裂返しのお満 127 秘剣露時雨秘裂返しのお満 129 秘剣露時雨秘裂返しのお満の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前