お目見え、そして対決-5
しかし、この実正の行動も仕方がない事だった。発端は戦国時代にさかのぼる。戦場に女を連れて行けない武将は、見目麗しい小姓に、夜の相手をさせていたのだ。そして、時代を経ても男色は容認される風潮にあり、小藩の実正は、それも含めて戦国武将に憧れていたのだ。
「くうううっ」
女からの刺激は制御できても、予想外の藩主からの刺激には、竿之真には対応できず、気持ちと制御が追い付かなかった。
後ろで繰り広げられるやり取りを背中に感じた吉宗は、にやりと笑みを浮かべた。
「ふふふ、お満、急がねば、竿之真が男色に走るぞ」
「男色!そ、それは困ります。竿之真殿のおちんちんはお満のモノです」
「ならば、参れ!」
あらためて気合いを込めた吉宗が、お満に向かって仁王立ちになった。
「はい、参ります」
お満は木刀に跨がり、割れ目に食い込ませた。
「はあん♪」
それを見た竿之真は、慌てて実正の肉棒に手を伸ばした。
「と、殿、失礼します」
特に他意はない。ただ、藩主の激しい迸りが、吉宗に掛からないように、方向を制御するだけのつもりだった。
「はううう、こ、これ竿之真、何をいたす…」
一瞬、逃れようとした実正だったが、中途半端な竿之真の握りに、反対に物足りなさを覚えた。
「するなら、もっと激しく擦るのじゃ。ほれ、この様にいたせ」
熱い目をして竿之真にしなだれながら、更に竿之真の肉棒を激しく擦った。
「くううう、あ、姉上、早くうう…」
イケナイ道に進みそうな恐怖に竿之真は焦っていた。
しかし、お満は剣士の端くれ。木刀なれど刀を持てば意識も変わる。というよりも、思い込みにかけては群を抜いていた。もう竿之真の悲痛な思いは意識の外だった。
「秘剣露時雨秘裂返し…」
静かに呟いたお満は、一気に木刀を抜き放った。
磨き抜かれた木肌が、溢れていた愛液を絡めながら敏感な部分を擦り抜けていく。そのゾクゾクした快感が、切っ先部分で頂点に達した。動作にしては一瞬なれど、敏感な女体にはそれで十分だった。
「逝くううううう」
軽逝きの絶頂の声をあげたお満は、抜き放った木刀を片手青眼の構えにピタリと止めた。その反動で木刀に絡んだ愛液が、吉宗の前に舞い散った。
秘剣露時雨秘裂返し。その技の名に恥じぬ、堂々たる所作と残心だった。しかし、