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秘剣露時雨秘裂返しのお満
【コメディ 官能小説】

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八代将軍吉宗-3

自分の言動で、御庭番全般がお役御免になれば大変な事になる。焦ったくノ一は、顔を赤らめながら、ある外様大名屋敷に忍び込んだ時の事を話した。

「ほほお、あやつは同時に複数の女をはべらしておると申すか」

冷たかった吉宗の目が和んだ。

「は、はい、仰向けになった殿方の上で女が尻を上下にし、その殿方の顔に別の女が跨がり、そ、その陰部を殿方の口に押し付けて…。さ、さらに、その女は別の女の陰部に舌を伸ばして…。そ、それはそれは破廉恥な行為ばかりでございました」

再び吉宗の目付きが変わらないように、くノ一は必死になり、その時の子細を身振り手振り、それでも足りなければ腰つきで伝えた。

「ほほお、そこまで詳しく見ておったか。流石御庭番じゃ、よくしてのけたぞ」

「は、はい、ありがたきお言葉」

自分の報告に満足した将軍に、くノ一はようやく安堵の表情を浮かべた。しかし、報告はそれでは終わらなかった。

「で、そなたはそれを見てどう感じた?興奮したのか?」

「そ、それは…」

私見を廃して、見聞きした事の状況を報告する事が御庭番の務めだが、まさか、自身の状況への問い掛けがあるとは思わず、くノ一はまたもや口ごもってしまった。

「ほほう。2度までも将軍の問いに躊躇いたすか」

吉宗の目がさっき以上に細くなった。

「お、お許しください。興奮いたしました」

慌てたくノ一は平服しながら答えた。

「3度はないぞ」

「は、はい…」

「で、興奮したそなたはどうしたのじゃ」

「そ、その場で、じ、自慰をいたしました…」

その全てを見通す目に、言い繕う事はできない。追い詰められたくノ一は即答した。

「ん?自慰とはなんじゃ。この場でいたして見せよ」

これを聞くのは男の性(さが)、吉宗を責める事はできない。

「そ、そればかりは、お許しください」

将軍、いや、それ以前に男の前で、流石にそれはできない。くノ一はさらに深く頭を下げた。

「おのれ、この吉宗を紀州の田舎者と侮りおるか!」

「ひっ!」

頭を下げていても、その殺気は伝わった。将軍に反旗を示せば九族が処分される。自分だけ討ち取られるのは仕方がないが、その類が身内に向かう恐怖に、抗う事はできなかった。

「お、お待ちください。今からいたします」

くノ一は、自身の割れ目を擦るために、忍び装束の中に手を入れようとした。しかし、

「待て!」

「ひっ…」

更なる失敗を犯したと思ったくノ一は、身体をビクリと反応させて動きを止めた。

「せずともよい。少々気が立っておったのじゃ。その捌け口をそなたに向けていたようじゃ」

その言葉の韻は、これまでと違い、とても柔らかなものだった。

「えっ…」

驚いたくノ一が頭を上げると、優しげな表情を浮かべる吉宗と目が合った。

「すまなかった」

吉宗は頭を下げてくノ一に詫びを入れた。

「えっ、ま、まさか…、お、恐れ多い事でございます」

将軍が頭を下げる事は有ってはならなかった。それが自分に向かっての事に、驚いたくノ一は改めて平伏した。

「赦してくれるか」
 
「上様…」

その優しい言葉は直ぐに胸に沁みてきた。そんな将軍に頭を下げさせた自分が、くノ一は赦せなくなってきた。

「上様が私に対してそのような言葉は不要でございます。上様は、誰にも気兼ねなく、ただ、命じてくださいませ」

くノ一の吉宗に対する意識が変わった瞬間だった。

締め付けから弛緩。これは吉宗の得意技だった。これをされた者は、大抵の者は吉宗に心酔するのだ。

「あっ、自慰ですね。続きをいたしますので、少々お待ちください」

素早く忍び装束を脱いだくノ一は、自らの意思で吉宗の前で足を開いた。

「わ、私はこのようにして、おまんこを擦っておりました。はあ、はあ、はあ」

吉宗に心酔したくノ一は、とにかく吉宗を悦ばせたかった。開かれた割れ目に指を這わせ、既に溢れていた愛液を絡めて、秘豆をゆっくりと撫で始めた。

「はあん…、おまんこが気持ちようごさいますぅ、はぁん」

くノ一は見られる悦びに目覚めつつあった。

「あっぱれである」

今のくノ一にとって、吉宗からのお褒めの言葉は至上の喜びだった。くノ一はその栄誉を噛み締めながら、さらに吉宗が喜びそうな提案をした。

「では、今宵の女を交えて、あの大名のように複数遊戯をいたしましょう。上様の顔に、おまんこを押し付ける事をお赦しくださいますか?」

それを想像した吉宗はにやりと笑った。

「よきに計らえ」

これを切っ掛けにして、巷の卑猥な話を集める事が専門の御庭番の【影】が創設されたのだ。もちろん、報告の途中に吉宗に犯されるのも厭わない美形が選考基準になっていた。

そして、その切っ掛けとなったくノ一が、冒頭に登場したお露だった。話はその冒頭に戻る。




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