学校での会話 14-1
学校の登校口
下駄箱前で上履きに履き替える幸子
外から優依が声をかけてくる
「おはよ」
「おはよ」
幸子の顔を見るや優依は
「今日も顔色わるいけど 食べてる?」
「食欲ないから」
「倒れないでね」
「うん あと わたししばらく
おじちゃんと関わらないことにするから」
「え?」
幸子の言葉に予想だにしなかった優依が
驚き…その場でしばらくフリーズする
「ゆいちゃん ゆいちゃん」
幸子の呼び声に
「あ うん」
「驚いたでしょ」
「うん どうして?」
「いらいらするしいじめるだろうし
だからしばらく落ち着くまで」
「そっか じゃ、24日はゆきちゃんはそのまま帰宅?」
「うん たまにおじちゃんの様子きかせてほしい」
「それはいいけど 夏休みまでには気持ち整理出来る?」
「うーん わかんない」
「わたしとすることも納得してないでしょ?」
「うん ごめんなさい」
「ううん だったらなおさら
おさむくんの気持ちを回復出来るようにね」
「うん 離れてみて わたしの気持ちが
かわるかどうかだけど
そう言うことだから しばらく ごめんなさい」
「うん わかった」
ふたりが教室に行くと
句美子の周りに男子が集まってた
優依と幸子を見ると句美子が戸惑いながら言う
「ゆいちゃん ゆきちゃん おはよ たすけて」
優依と幸子は状況がわからず
「くーちゃん どうしたの?」
「男子に言い寄られてて」
「「え?」」
「くみこちゃん 放課後遊ぼう」
「土日は?」
「え、えーと わたしそう言うの興味ないから…」
男子とのやりとりを見て
「はいはい そこの男子達
くーちゃんこまってるでしょ?」
と…言いながら男子達に近づいていく優依
「げ、ゆい…」
「なにかなー? げっ、てなにかな?」
「いや その なんでもないです」
「それで あなたたち くーちゃん目当て?」
「え、えーと…ゆいやゆきこは完璧美少女だし
高嶺の花だから」
「だから、くーちゃん?」
「「「…」」」
黙り込む男子達
「くーちゃん どうする?」
「悪いけど興味ないからごめんなさい」
それを受けてとぼとぼと散っていく男子達をみて
優依はため息を漏らす
「ふぅ イメージチェンジ後によってくるって」
「あは」
「でも、くみこちゃんはかわいく見えるようになったよね」
幸子が言う
「これも おさむくんのおかげだから」
句美子のその言葉に表情をくもらせてしまう幸子
「ゆきちゃん わたしが関わることもいや?」
くもった表情をする幸子に
句美子も不安な様子で聞く
「ごめんなさい くみこちゃんがわるいわけでないのに」
「まだ気持ち的に?」
「うん」
「どう言ったらいいか…わからなくて ごめんね」
「ううん」
予鈴も鳴り
各自の席に散らばっていき
幸子は表面上は普通でいるものも
元気のない1日だった
それを横で見ながら優依も
(どうしたらいいのかなぁ はぁ…)