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先輩のセカンドバージンは僕のもの
【熟女/人妻 官能小説】

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佐久間亨の憂鬱@ー番外編-2

「加奈ちゃんが、幸せならいい。こんな冗談言えるなんて、俺、思ってもみなかったし。ずっと辛かったの知ってるから」

真面目な加奈子は、妊娠を知らせる時に家族に謝ることしかしなかった。
付き合っていた男性とは既に別れているし、本人に知らせる気もない。その職場もやめる。
だが、産ませて欲しいと。
家族は誰一人として反対しなかった。彼女が今まで誠実に生きてきたのを知っているから。

「ふふ。本当、亨くんには感謝してる。この会社、紹介してくれたのも亨くんだったし」

加奈子が復職する際に、既にここに勤めていた亨が会社に欠員が出ているらしいと、面接を勧めたのだった。
だから加奈子は、それから約十年ほど勤めていることになる。

「親戚なら当然だろ?加奈ちゃんのこと、嫌いなやつなんていねーもん」

「ふふ、それなら嬉しいけど。柚木のことでたくさん迷惑かけてるから」

「じゃ、なおさら。佐藤の匂いがつくくらいなんともねーじゃん」

「そうね」

亨が立ち上がって席に戻ろうとすると、ちょうど給湯室に理央がマグカップを持って入ってくる。

「あーーっ。まーーた、僕の悪口言ってたっしょ!絶対そう!亨!」

二人を見かけて理央が指さしながら大きな声を出す。
その声に対して亨はぼそっと耳打ちするように言った。

「朝から声も大きくて、元気なヤツ。お前さー、朝からさかんなよ、加奈ちゃんのジャケットからめっちゃお前の匂いする。悪口じゃなくて事実だかんな」

「えっ、あっ」

それを聞いて、理央はふわふわの髪の毛をぐしゃぐしゃと指で掻く。顔は真っ赤になっている。
こんなにも理央を照れさせるのは加奈子くらいだろう。
いつもは飄々と、女を口説いていたのを知っている。
お似合いのカップルだ、と亨は認めざるを得ない。

「俺、加奈ちゃんも、佐藤のことも大好きだよ」

亨はそう言って、理央の肩をぽんぽん、と叩くと給湯室を出ていった。





今日は、亨と、理央と、八月に加奈子の誕生日を祝ったメンバーの一人である遠月木綿子(とおつきゆうこ)と、みち草で飲もうということになっていた。
木綿子は亨たちより二つ上で、つまり加奈子より四つ下。
亨と加奈子がいとこだと知っている数少ない会社のメンバーだ。そして先日加奈子の誕生日祝いに、理央が加奈子を迎えに来たことで、二人が付き合っているのも当然知っている。
亨も、木綿子のことを信頼していた。

「んで、佐藤くんは中村さんとどうなわけ」

「い、いきなりそれ?!」

女性社員と飲みに行くのを控えていた理央にとって、会社のメンバーと飲むというのは珍しい。
だからこそ、木綿子はいきなりそんな質問をする。

「だって「僕!女の子に!手出しちゃうから飲み会には行きません!」って公言してたじゃない〜。こんな機会滅多にないもん〜」

四人がけの席で、亨と理央が横並びに、その目の前に木綿子が座っている。
木綿子も二人同様独身で、仕事以外は自由な時間が多かった。


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