見るな。-1
見るな。と書かれた張り紙とともに私のアパートの前に小包が置かれていました。
気付いたのは深夜３時。 コンビニに行こうとドアを開けたら、何かにぶつかる音がしたので気付きました。
宛先人不明。
気持ちがわるかったので、そのままにしてその夜はコンビニにも行かず電気をつけて眠りました。
あれは何だろう？
気にはなりましたがこんな夜中に何かあっても嫌だからそのままにしました。
朝起きてすぐに玄関先のそれを確認しにいきました。恐る恐るドアを開けるともうそこにはそれはありませんでした。
何かのイタズラだろうと、私はそれを忘れようとしました。
大学にいき休み時間に友達にその事を打ち明けました。
友達は一瞬表情を曇らせましたが、何もなかったように取り繕いました。
「きっとまちがって届けられて配送した人が取りに来たんじゃないの？」
そんな気配が深夜から朝までにかけてありませんでしたが、とにかく忘れたかったのでその話題はそれっきりに二人で学食へ行きました。
気になるのは一瞬曇った友達の表情です。
夜になり、やはりその事が気になり、ドアをゆっくり開けてみました。
そこには
何もありませんでした。
よかったぁ。と安堵から力が抜け部屋で横になりました。
プルルルル。
電話が鳴りました。
直感で嫌だな。と思いましたが出ました。
昼間の友達からです。
かなり慌てた感じでした。
「昼間の話で言えなかったことがあるんだけど……」
彼女がその後話した内容を聞いて私は青ざめました。
その小包は都市伝説にもなっている、赤の小包といって必ず見るなと張り紙が書いてあるそうです。
見なければ何もその時は起きないそうですが、開けたら最後、体の血を吸い取られそれで真っ赤に小包が染まってしまうそうです。
中身が何なのかは不明だそうです。
私は開けなくてよかったと本気で思いました。
次の日の夜、
手紙がポストに届いていました。
またしても差出人不明です。
昨日の友達の話を思い出して開封しませんでした。
それからしばらく差出人不明の届け物が届くようになり、不安がつのるばかりです。
そして、ついに
私は我慢できず、
その夜に届いた封筒を開けてしまいました。
誰かの大量の髪と紙切れが一枚入ってました。