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ハツミ
【OL/お姉さん 官能小説】

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ダイチ 〜4th story〜-12

「一度されてみたかったんだ。」
彼女をベッドへと下ろした時、彼女が囁く様に言った。
『んっ?』
「今の、お姫様抱っこってヤツ。」
はにかむ様な表情でそう言った彼女の笑顔に、俺は思わずドキっとさせられた。
その笑顔に誘われるまま、俺はベッドの彼女を押し倒し、何度も何度もキスをした。
それは先程までのキスとは違い、互いの唇を割り、俺は自らの舌で彼女の口内を思うままに味わった。そして彼女もそれを受け入れ、俺に応えた。
「んっ、んぁっ。」
彼女の唇の隙間からは、時折濡れた吐息が漏れていた。
『…なんか、夢みたいだ。』
唇を離し、顔を赤らめる彼女に俺は言った。
『棗ちゃんが俺を好きって言ってくれた事も、棗ちゃんとこうしている事も。』

―夢なら覚めないでくれ。―

俺は心からそう願った。
そしてこれが夢でない事を確かめる様に、彼女の肌に指を滑らせる。
「棗ね、この恋が叶わなくてもいいって思ってた。けど本当は、ダイチ君とこうなること、ずっと夢みてた。」
今にも泣きそうな顔をする彼女が、俺の指に自らの指を重ねながら言った。

―夢…?―

俺の指す夢と彼女の指す夢、意味は違えどどちらも現実になった《夢》と〈夢〉。
恋ってヤツは本当にいいものだ。
そう年寄り地味た事を考えながらも、俺は彼女の肌を堪能する。
「ふっ、んぁ。」
彼女の声が甘さを増すにつれ、俺は胸の辺りを右往左往していた手を徐々に下へと滑らせる。
そしてその手が彼女の身に纏う最後の布地に触れると、俺は静かにそれを取り去った。
一糸纏わぬ彼女の体にはうっすらと水着の跡が残り、その焼けた肌に俺は強い欲望を覚えた。
『棗ちゃん、すっげぇ綺麗。』
だが俺は心の中に芽生えた荒々しい欲望を抑え、静かに彼女の体を開いた。
「……ダイチ君。」
そう彼女に名を呼ばれ、俺は彼女の顔をのぞき込んだ。
「大好き。」
目が合った瞬間彼女はそう囁き、俺の体を引き寄せた。
『俺は…、愛してる……かな。』
薄明かりの部屋の中、彼女が大きな瞳を更に大きく見開くのがわかった。
暫しの無言が続いた後、彼女は優しく微笑み、俺の服を脱がしにかかった。
「テストなんて言ってゴメンね。ダイチ君の気持ち、疑う事なんて無かったのにね。」
シャツのボタンを外しながら、彼女は言った。
「やっぱりダイチ君は、棗の思ってた通りの人だった。」
全てのボタンを外し終えると、シャツから俺の腕を抜き、そのシャツをそっとベッドの下へと落とした。
「後は、棗の事をもっと良く知って。」
そう言うと俺の首筋に唇を寄せ、そこに紅い好意と独占欲の証を残す。
俺はそんな光景を、目を細めて見ていた。
余りの愛しさに、彼女の事を壊してしまうのではないかという不安を感じた。
『…テストだなんて、すっかり忘れてた。もう好き過ぎて他の事考えられないよ。』
そして俺は彼女の果実へと手を伸ばした。
入り口を開き、熟れ具合いを確かめる様に指で愛でる。
「あっ!」
彼女の愛しい声に応え、俺は指を奥へと進めた。その中はとても熱く、キュウキュウと俺の指を締め付けた。
『俺は最初から、テストの結果がどうであれ、棗ちゃんの事を離すつもりはなかったよ。これから沢山棗ちゃんの事知って、その全部を好きになっていくから。そして、棗ちゃんに精一杯の愛を伝えるよ。』
そう言いながら、俺は彼女の中へと侵入させた指で彼女の快感を探っていた。
「あっあぁ、んうっ。」
俺の指が動く度に細かな痙攣を繰り返すそこは、益々熱を持ち、熱と共に十分過ぎる程の潤いを帯る。
「ダ…イチ君、体が、熱いよ。あっあぁ!」
そう訴える口は実に艶めき、声も吐息も、彼女の視線さえもが俺を挑発しているかの様だ。
俺はそんな挑発をなんとかやり過ごす為、瞼を閉じて彼女の果実へと唇を寄せた。


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