第二十八章 思い出づくり(画像付)-16
『ああっ・・・あはぁ・・・』
既に恍惚とした笑みが何度か、こぼれ始めていた。
『フンッ・・メス犬がぁ・・・』
『ああっー・・・』
吐き出されたイタブリの言葉に反応すると、大きく背中をのけぞらせた。
『あんっ・・・あっ・・あっ・・ああっ・・・』
黒いコックが出し入れされる動きに合わせ、声を漏らしている。
「ああ・・・あああ・・・」
湧き上がる興奮を持て余す香奈子の心に、出し入れされるコックの輪郭が激しく迫る。
『いいんだろう?ほらぁっ・・・』
女が、まるで自分に向かって叫んでいるように思えてしまう。
大きな手が肩を引き寄せるとフワッとした感覚が身体を包んだ。
「あっ・・・」
驚いて見上げると、竹内の顔がそこにあった。
『ほらぁっ・・返事は?』
「ひっ・・・」
女の声とも思えないほどの粗暴な響きに思わず肩をすくめると、倒れるように男の胸に身体を預けた。
ムッとする体臭とタバコの匂いに何故か安心する香奈子は、そんな自分の心の変化にも気づかずに男の太い腕越しにステージに視線を戻した。