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魔女のレシピ ナイトメアの壺
【ファンタジー 官能小説】

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私は何もしていない  イブ-1

兄の姿はプロジェクターの光で眩しくて見えない。
私は兄の横に立たされて、一緒に見るように言われた。
なにげないひとことも、正確に完遂されることを兄は要求する。
目の前の、壁一面の大きなスクリーン、画面には壁際の手すりにつかまり、長い階段を上がる制服姿の私が映っている。
普段ならエスカレーターで上がるところだ。地下鉄から地上へ、さらに高架橋まで一直線につづいている。
途中の踊り場で、最後の段に腰を下ろした。
見下ろしたプラットホームから、電車を降りた人達の一部が段を登ってくる。
人は見ないようにそれに向かって、ひざを立てた。吹き上げる風がスカートをふくらました。
――そうしろと言われたから。
「おまえが使い物にならないのなら、妹の言う一番高く売れるやつと結婚させる。
だが、後少し従うなら終わりにしてやる」兄が言ったのだ。
私は黙って下を向いている。肯定も否定もしない。どうせ兄の言う通りになるだけなのだ。
「では、おまえの紹介ビデオを撮る」
軽い撮影だけ、という言葉を真に受けた。――
上がってくる人に、スカートの奥を見られる。
ちょっと立ち止まる人、にらみつけてくる人、「見えてるわよ」おせっかいをやく人、その全てを無視する。
じっと狙っていた映像が股間を大きく映していく。カメラがまっすぐ近づいてきたのだ。すねに当たりそうになる。
「もういいでしょ」その男に頼んだ。
「立って、パンティーを脱げ」
「嫌よ」虚勢をはってうなる。
「もっと恥ずかしい目にあいたいのか」と、スカートの中にカメラが入り、パンティーをこする。「ここでさわられたいか」
これを撮っているのはジョイ、悪い人ではない。だからといって、ゆるせはしない。私をおもちゃに変える男だ。
「本当に、無理」
「しないなら、俺がさせろと言われている」 そっとささやいてくる。「今なら、人通りも少ない、前に立って隠してやれる」
壁にもたれかかり、パンティーをお尻の方からずらしていくところが、斜め下から撮られている。
途中まで下りた時、ひざにパンティーをぶら下げた私の全身が映った。
周りから見られている。いそいで脱がないと次の電車が来てしまう。
差し出すジョイの手にパンティーを渡した。

急にそれが、セックスシーンに切り替わる。
体が入りそうなくらいに大きく拡大された膣に、電柱ほどの、泡だった液体に濡れた男のものが出し入れされていた。
膣の中で行き場を失った空気がぬめりの中ではじけ、くぐもった音を立てる。
叫ぶほどのボリュームの喘ぎ声が流れる。その声で、それが私ではないとわかった。
男との姿が細部まで鮮明に映し出されている。
その横に立ち尽くす私が映った。
ジョイにスカートを持ち上げられ、性器をさらしている。その体が震えていた。

それが唐突に、階段を上がる後ろ姿のシーンに戻る。
駅の階段を上がっていくのを、低いアングルからとらえている。
一歩ごとに尻が振れている。つややかな太ももの上に邪魔をする物はなかった。
歩くたびに尻からそこの割れ目がのぞく。
カメラがもっと近づいていった。光が足りず、画面が荒くなっていく。
階段を上る度に尻の肉がクリクリと動き、ふっくらとした陰唇がぼんやりとうねる。
やがて恥ずかしさの限界に、スカートを押さえると、駆け上がっていった。
映像はまた過激なセックスシーンに戻った。今度は全身が映っていた。
下半身を裸にされた私が、絡み合う二人の横で仰向きのカエルのように足を開かされ、ジョイに溝の奥へと指を入れられていく。
ため息より熱い声が口から洩れる。
この映像は、まだまだ続く。この日私は学校に行けなかった。
「なるほど」私の喘ぎの隙間に、知らない男の声が小さく聞こえた。
後ろから手が伸びてきておなかを抱えると、後ろへ引き寄せ、男の膝の上に座らされた。
男はブラウスの上から私の胸をもみ、鑑賞を続けている。
兄を見た。何も言わない。それなら、私もさわられるしかなかった。
おしりには男の固いものが当たっていた。男は私をゆすってそれをこすりつける。
「実にいいですな」男が足を開くと、それをまたいでいた私の股も開いてしまう。
パンティーの薄い布越しに手を滑らせた、画面では私があえいでいるかすかな声を増幅し、大音量で流している。
その音圧に肌が揺れる。
今の自分が喘いでいるような錯覚を起こしてしまう。
「このままでも?」ズボンのベルトをはずそうとする。
「それではどうです。ひと晩連れて帰っては」
「若い子のは、さぞかしいいんでしょうな」
「それはどうか、試してみてください。ただし条件があります。この子には学校があります。行けるように帰していただきたい」
「もちろんそうでしょう」生徒だという事実に、逆に喜んでいる。 「では、朝食もうちで食べればいい、学校の近くまで送らせますよ」
兄は私の方へ、「制服は二着持っておいき、食事をこぼして、汚したり、破いてはいけないからね」
どんな食事だというのか。私の生け作り? 制服を着せて食卓に寝かす?
大皿の焼いたサーモンから皮を剝がす様に、服を一枚ずつはがしていき、さいごにフォークを突き刺して、味わうの?
私を視姦する男の表情からは、なにも読めない。ただ、この目はいやだ。全身の毛が立ってくる。
「この子も準備をしなければなりません。その間にひとつ、些細な案件についてサインをもらうくらいの時間はあるでしょう」兄はよくやったという顔で、わたしを部屋から出した。
そんな風に見ないで
私は何もしていない。


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