ボクとボクの家族-1
ボクはお母さんとお父さんとお兄ちゃんと暮らしています。みんなとっても仲良しです。
ボクは家族の中で三番目に起きます。一番がお母さん、二番がお父さん、一番遅いのはお兄ちゃんです。
お父さんがソファに座ると、ボクはお父さんに新聞を持っていきます。お父さんに新聞を持っていくのは、ボクの毎朝のお仕事です。
新聞を持っていくと、お父さんはボクの頭を優しく撫でてくれます。それはボクの心が嬉しくなる瞬間です。
お父さんが朝ごはんの前のタバコを吸い始めると、ようやくお兄ちゃんが起きてきました。お兄ちゃんは目をゴシゴシ擦りながら、ボクの前まできました。
「おはよう……」
お兄ちゃんはお母さんよりもお父さんより先に、ボクにおはようと言ってくれます。それはボクの心が嬉しくなる瞬間です。
お兄ちゃんが顔を洗うと、ようやく朝ご飯の時間です。お母さんはお料理名人で、毎日のご飯がとっても楽しみです。朝ごはんの時間。それはボクの心が嬉しくなる瞬間です。
朝ごはんの時間はいつもテレビがついています。いつものニュース番組。ボクはまだ子供なので、ニュースは難しくて面白くありません。でもお父さんがチャンネルを変えようとしないので、ボクもニュースを観ます。
しばらくするとお父さんがお仕事に行く時間になります。
「いってきます」
お父さんは家族みんなにいっていきます、と言ってお仕事に行きます。お仕事に向かうお父さんはとってもかっこいいです。ボクもいつか、あんな風にかっこよくなってやるのです。
今日は学校がお休みなので、お兄ちゃんとお外に遊びに行くことにしました。お兄ちゃんと二人で遊びに行くのは久しぶりです。
お外はお日様がぽかぽかしていて、とっても気持ちがいいです。ボクは早く駆け回りたいのですが、道路は危ないよ、といつも言われているので公園まで我慢します。
公園に着きました。公園にはボクとお兄ちゃんしか居ません。貸切です。ボクは嬉しくて走り回ります。いっぱい、いっぱい走ります。そしてお兄ちゃんと遊びます。
ボクとお兄ちゃんは鬼ごっこをすることにしました。実はボクは足がとっても速いのです。お兄ちゃんと同じくらい速く走れます。なので、鬼ごっこはとっても白熱します。公園中を駆け回ります。それはボクの心が嬉しくなる瞬間です。
しばらく遊んでいると、今度はお腹がすいてきました。もうお昼ご飯の時間のようです。ボクとお兄ちゃんは、お家に帰ることにしました。
お家が近づくと良い匂いがしてきました。きっとお母さんが作ったご飯の匂いです。
「ただいま」
お家に着くとお母さんに、お風呂に入りなさい、と言われました。よく見ると、ボクもお兄ちゃんも泥んこでした。
お風呂は体がさっぱりするので大好きです。お兄ちゃんは自分で、ボクはお母さんにシャンプーをしてもらいます。お母さんのシャンプーは、お兄ちゃんよりもお父さんよりも上手で、とっても気持ちいいです。それはボクの心が嬉しくなる瞬間です。
お昼ご飯を食べるとお昼寝の時間です。ボクとお兄ちゃんは並んでお昼寝をします。お布団からは、ぽかぽかお日様の匂い。お日様に抱きしめられているようです。